そしがやの両親は、子どもたちが独立してからは、田舎で二人だけで住んでいました。
母親が亡くなってから、父親だけになりました。
父親が一人で住んでいるのは、いろいろと心配だったのですが、生まれ育ち、長年住み慣れた土地だし、まわりには、親戚もいるので、そのまま住み続けました。
最後は、父親は地元の病院で亡くなりましたが、結局はそれでよかったと思っています。
ですが、親だけが一人で住んでいると子どもが心配して、実家を手放すように言って、子どもと一緒に暮らすとかえって、悲劇になる例もあるようです。
「妻を亡くした後は自宅でひとり暮らしでしたが、離れて暮らす長男から『お父さんがいなくなったら誰も住まず、管理が大変になる。固定資産税や火災保険の負担も大きいので売却してほしい』と言われ、悩んだ末に自宅を処分して長男一家と同居を始めました。しかし、生活リズムが違いすぎてストレスが溜まるばかりです」
これは、福井県の70歳代の男性のケースです。
多分、長男は、心配して実家を手放すように言って、一緒に暮らし始めたのでしょうが、この男性にとっては、環境が変わり、生活リズムも違って、ストレスが溜まったというものです。
これって、よくわかりますね。
そしがやの場合も同じような選択をとったら、父親にとっては、かなりストレスだったでしょう。
「街中のマンションは若い夫婦が多く、小さい子供の騒音が気になります。仲良くしていた地域の人たちとも離れてしまい、引っ越してから妻は元気がありません」
これは、自宅を処分し、夫婦で駅近の中古マンションにダウンサイジングした埼玉県在住の80代男性のケースです。
後悔しているようです。
この二つの事例からわかるのは、高齢になってからの引っ越しは、人間関係を築くのが難しく、リスクが多いというものです。
ただ、この記事では、自宅を残し続けることにデメリットがあるのもたしかだとも述べています。
将来、誰も住む人がいない場合には自宅の維持や管理の手間がかかり、相続時にはトラブルの種になりやすいというのです。
これは、そしがやの場合、あてはまりますね。
現在、田舎の実家には、誰も住む人がいません。
時々きょうだいで行って、掃除をしていますが、最近は、コロナの影響で田舎にも行けない状況になっています。
とはいえ、両親にとっては、ずっと住み慣れた家で老後を迎えることができたのは、よかったとは思っています。
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