亡くなった父は、命の次にお金が大事だ、とよく言っていました。
父は亡くなって、7年ほど経つのですが、その言葉はいまだに覚えています。
最初に聞いたのは、まだ20歳代だったので、その意味がそんなによくわかりませんでした。
もっと大事なものがあると思っていました。
例えば愛情とかです。
ですが、年を経るにつれてその言葉の意味が分かるようになってきた気がします。
数か月前に大学の友人の父が亡くなりました。
仮にAとしておきます。
葬儀に行った別の友人の話だと結構質素なものだったそうです。
その後時間が経ち、そのことはすっかり忘れていました。
最近、葬儀にも行った別の友人からこんな話を聞きました。
葬儀費用をめぐって、Aと他の家族がもめているというのです。
なんでも葬儀費用が出せず、まだ葬儀会社に払っていないというのです。
Aは、長女だったのですが、長男である兄が喪主になり、葬儀を執り行ったというのですが、香典はもらったもののまだ支払いをしていないとのことです。
それに香典返しもしていないとのことです。
このままだとAは、葬儀会社から訴訟を起こされると危惧しています。
Aが電話で支払いのことを問い詰めたら、兄は怒り出し、もう連絡をとれなくなっているそうです。
Aの兄は、独身で50歳代ですが、仕事はしているものの非正規の仕事なので、あまり収入がありません。
それにAの父は、財産を残さなかったので、そこからも葬儀費用を出せなかったのかもしれません。
それに兄が香典も生活費にあてているではないかという疑念を、Aは持っているようです。
それに父のお金の管理は、兄がしていたので、父の年金も自分のために使っていたのではないかとも考えています。
友人の話を聞いて、事実関係はよくわかりませんが、亡くなったAの父にある程度の財産があり、またAの兄にもしかるべき収入があれば、何でもなかったことだと感じました。
お金がないから支払いもできず、もめているのです。
それにしてもお金がないのなら、葬儀をやらないという方法もあったと思います。
亡くなった父に対しては申し訳ないことかもしれませんが、葬儀を行って、後の支払いをしないよりはましでしょう。
こんな話を聞いて、亡くなったそしがやの父親の命の次にお金が大事だという言葉を思い出しました。
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