昨夜、「老人漂流社会 団塊世代 しのび寄る“老後破産”」を見ました。
NHKのウェブサイトには、こんな番組紹介が載っています。
シリーズ「老人漂流社会」では、年金収入だけでは暮らしていけない“老後破産”の実態が、独居高齢者だけでなく、親子が共倒れする事態にも広がっていることを伝えてきた。取材を進めると、日本の屋台骨を支えてきた「団塊世代」にも、そのリスクが忍び寄っていることが明らかになってきた。
3組のケースが取り上げられています。
いずれも団塊の世代で親の介護と団塊ジュニアのはざ間でサンドイッチ状態になっている姿をレポートしたものです。
このシリーズを見ているといつも気になる点が出てくるのですが、今回もかなりありました。
例えば、2つ目のケースです。
老いた母親を介護している団塊世代の夫婦に離婚がした息子が同居したというものです。
息子には、ふたりの子どもがいます。
穏やかな老後を過ごせるだろうと考えていたのに、息子たちの同居で、老後が一変してしまったというものです。
ちょっと分からなかった点は、夫が70歳近いのになぜ月額10万円の住宅ローンがあるのかということです。
家の増築のためということでしたが、母親を含めた3人だけなら、必要なかったと思います。
息子たちの同居を想定していたのでしょうか。
そのことには、詳しい説明がありませんでした。
それと同居してきた36歳の息子ですが、葬儀用の生花の仕事をしているのに、収入がないと描写されていましたが、その理由の説明がありませんでした。
仕事をしているのに、収入がないというのがよくわかりません。
無論、取材を協力してもらう中で、被取材者の立場を考え、視聴者には、説明できない部分があるのは、分かります。
ですが、いつもこのシリーズを見ていると何か結論に都合のいい部分だけをつまみ食いしているように思えます。
このケースで最後に家計の収入と支出が紹介されていましたが、いくつか、もっと知りたい点がありました。
例えば、保険料にかなり支出している点です。
公的保険だけではなく、民間の保険にも加入しているようですが、その辺も知りたかったです。
この家族は、10万円の赤字と述べられていましたが、ファイナンシャルプランナーに相談すると大分支出を減らせるのではと感じました。
無論、そんなことをするとこのシリーズの意図とは、随分ずれていまうでしょうが。
最後には、専門家が2人登場して、対策を述べていましたが、いずれも公的な援助が必要というよくある解決策でした。
それは誰でも言えることです。
問題は、財源をどうするのかでしょう。
もっと踏み込んで欲しかったです。
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