「NHKスペシャル 老人漂流社会『 親子共倒れを防げ』」が放送されてから大分経ちますが、ブログ等では、まだ取り上げられています。
それだけインパクトのあった番組だったのでしょう。
そしがやも一度、記事にしましたが、NHKの取材姿勢のことですこし疑問に思ったことがありました。
この番組は、親の年金を頼りに子どもたちが暮らしている実態を描いているものです。
子どもたちもそれなりの歳になり、普通だと親を支える側にまわらなければならないのに、逆に親の年金で暮らしているというものでした。
その子どもたちがそのような状況になった経緯がもうちょっと取材して、放送で明らかにされても良いのではと感じました。
あるいは、取材したが、取材される側からの要望で放送できなかったのかもしれませんが。
具体的な例としては、最初の東北の親子の事例です。
高齢の母を63歳の息子が介護していて、二人とも誰にも知られずに亡くなってしまったというケースです。
収入は、母親の年金だけという説明でした。
息子さんは、63歳ですから、厚生年金だったら、受給できる年齢です。
国民年金だと65歳からです。
母の介護をする前には、近くの農家の手伝いをしていて、収入があったということですが、それ以前のことはわかりません。
厚生年金のある会社勤めをしていたことがなかったのでしょうか。
国民年金は納めていたのでしょうか。
その辺は、今回の番組では何の説明もありませんでした。
何か子どもが年金がないということを強調するためにその辺を明らかにしなかったような気さえがしました。
考えすぎでしょうか。
他のケースでも同じように感じました。
息子や娘たちの親といっしょに暮らすようになった経緯がもう少し取材して、放送されていれば、この問題の本質が明らかになったように思います。
単に非正規労働が増えたとかの説明では、単純化しすぎではないかという気がしますね。
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