毎週日曜日は、各紙が書評欄を載せているので、その中から面白そうな本を図書館で予約して、読むようにしている。
今週日曜日の読売新聞の書評欄には、昨年9月に放送されたNHKスペシャル「老人漂流社会~老後破産の現実」を書籍化した「老後破産:長寿という悪夢」が載っていた。
この番組は見ていないが、前に同じNHKスペシャルの「 老人漂流社会~ 親子共倒れを防げ」を今年の8月に見て、面白かったので、この本にも興味を持った。
書評の内容はというと、この「老後破産」では、高齢者が「つながり」を絶って、孤立していることを強調していた。
「親子共倒れを防げ」を見たときにも、同じように高齢者たちが、孤立していることを感じた。
今の制度の中では、生活保護をはじめとして、生活苦に陥る高齢者たちを支援する仕組みは、かなり整備されている。
だが、テレビに登場した高齢者は、それを知らないし、教えてくれる人もいない。
みな教えてくれる知人も友人も親族もいないようである。
人間関係が希薄だ。
何かここにこの問題点があるような気がした。
なぜ、助けてくれる制度はあるのに、自分からアプローチしないのか。
できないのか。
こういう問題に関しては、行政がもっとそういう高齢者を拾いあげる努力をするべきだという結論が学識者からは出てきそうだが、それはちょっと安易な解決策だと思う。
行政に責任があるという理屈は、一番簡単な結論である。
そこから思考が止まってしまったようなものだ。
それに、いくら税金があっても足らない。
そしがやは、ここでどうしたらいいか、悩んでしまった。
行政責任論だともう答えは、出ている。
自己責任論だと本人の責任で、これも答えが出ているから簡単だ。
だが、本人が、悪いとばかりは言えないだろう。
それにしても、どちらも今ひとつふに落ちない。
多分この本の予約の順番が来て、読んでも残念ながら、自分の結論は出ないような気がした。
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