30歳ころ、職場の同僚の結婚式に招待されたことがあります。
相手の女性は、公務員ではなく、民間の人なので、そしがやの知らない人でした。
ですが、前日になって、その同僚から電話がありました。
結婚式が中止になって、申し訳ないというものでした。
同僚の深刻そうな口調からそれ以上聞くことができず、電話を切りました。
あとで別の同僚から、相手の女性が急に結婚をキャンセルしたのだということを耳にしました。
その後、職場では、その同僚の結婚のことに触れるのは、タブーのようになったことを覚えています。
二人の間に何があったのか分かりませんが、世の中には、こんなこともあるものだと思ったものです。
そんな結婚式のキャンセルですが、当日に新婦が現れないというもっと悲惨なケースもあるようです。
「私は予定通り3時間前に式場入りしましたが新婦の控室とは別ですし、てっきり彼女も来ていると思っていたんです。様子を見に行こうとすると『まだメイク中ですから』と式場の方に言われ、会えずにいましたがこのときはそんなものかと思い、深く考えてはいませんでした」
これは、化成メーカーに勤める本山裕さん(仮名・46歳)の21年前に結婚式をドタキャンされたときの苦い思い出です。
「母に『裕、落ち着いて聞いてね。実は、○○さん(新婦)がまだ会場に来ていないの』と言われたんです。想像すらしていなかった事実を知らされて頭の中は真っ白でした」
最初にその事実を母から知らされました。
本山さんは、最初、新婦が事故でもあったのではないかと心配したそうです。
落ち着かずに控室の中をうろうろとしていると、新婦の両親がやってきて裕さんの前で「このたびは娘が本当に申し訳ございませんでした」と土下座。それを見て、新婦に逃げられたことを悟ったという。
これは、そしがやの同僚よりも悲惨です。
結婚式当日に新婦が来ないというのは、かなり辛いですね。
同僚の場合は、前日ですからまだダメージが少なかったのかもしれません。
「そういうこともあって会社に居づらくなり、式から半年ほどで辞めてしまいました」
確かにこんなことがあると会社にも居づらくなりますよね。
その後、本山さんは、幸せな家庭を築いています。
よかったですね。
人によっては、「トラウマとなって結婚できなくなる人もいるだろう」とこの記事では、最後に述べていますが、地獄のような体験であることは、間違いないようです。
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