数日間、午前中の授業が終わって、大学の友人と近くのファミレスに入った時のことです。
学生街にある店ですが、昼食時ということもあり、学生で混んでいて、騒がしかったです。
そしがやと友人は、開いている席を見つけ座りました。
隣の席には60歳くらいの男性が一人で食事をしていました。
そしがやたちが注文をしてからしばらくすると、若い母親が赤ちゃんを連れて入ってきました。
その男性の隣の席に座ったのですが、そこで赤ちゃんが機嫌が悪いのか、泣き出してしまいました。
一生懸命にあやしているのですが、泣き止みません。
そしがやは、まわりの学生たちの会話もうるさいこともあり、あまり気になりませんでしたが、その男性は、虫の居所が悪かったのか、急に怒り出しました。
「静かにさせろよ。おれは飯を食っているんだ」
大変な権幕です。
母親は、その高圧的な言い方に驚いてしまい、
「すいません。すいません」
とオドオドしています。
赤ちゃんは、なおも泣き止みません。
「何度おれに言わせるんだよ」
と今度は、完全にキレてしまったようです。
それでその母親と赤ちゃんは、いたたまれず、注文をする前にその店から出て行ってしまいました。
そしがやは、そこまで怒ることもないだろうと思いました。
ちょっとその母親が可哀そうでした。
その男性は、その後は黙々と食べていました。
時々こんなキレやすいシニアの行動を見かけることがあります。
同世代のそしがやとしては、残念なものですが、そんなシニアの怒りの心理についての記事を読みました。
「人の脳は加齢とともに前頭葉の機能が低下する。思考や判断、計画、抑制などをつかさどる領域が衰え、怒りの感情を抑えにくくなると考えられている。早い人だと40代半ば過ぎから『老化』が始まるとされている」
この記事では、キレる高齢者のケースをいくつか紹介していますが、その理由としては、加齢とともに怒りを抑える機能が老化で低下することを挙げています。
「怒ることは悪いことではありません。マイナスな怒りにならないように線を引けば良いのです。アンガーマネジメントでは怒ることは構わないと考えています。その上で、怒るときには、他人を傷つけない、自分を傷つけない、モノを壊さない、という三つのルールを守って怒れるようになろうと説いています」
日本のアンガーマネジメントの第一人者の安藤俊介さんは、このように述べています。その解決策としていくつかのアドバイスを提案していますが、すぐにでもできそうなのが、以下のものです。
「怒りのピークは、怒りを感じてから長くても6秒程度といわれています。とはいえ、何もせずにただ6秒じっと待つのは簡単ではありません。アンガーマネジメントでは、6秒待つためにさまざまなテクニックがありますが、一番簡単な方法は深呼吸をすることです。目の前の怒りからいったん意識をそらし、冷静になるために6秒を使うことが大切です」
怒りを感じたら、6秒間深呼吸をするというものです。
以前、テレビでも紹介されていました。
これなら誰でもできそうです。
「怒りの感情は闘志になります。怒りは何かを変えたいという大きな力になる。怒りの感情をエネルギーにすることも、怒りの感情に振り回されてモチベーションを下げることも、自分で選択することができるのです」
最後には、こう結論付けていますが、怒りの感情をプラスのエネルギーにできれば一番いいのは、確かですね。
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