いつも楽しみに読んでいるマネープランクリニックですが、内容を見ているとちょっとはてなと思うものがあります。
今回の相談は、こんなものです。
■相談内容
英国在住です。年収800万円の仕事を、先日希望退職しました。41歳で不動産を1件も持っていない。キャッシュもたいしてない。生命保険等なども入っていない。仕事も辞めたばかり。諸事情があり、250万円支出しなくてはなりません。このままでは、数年後にはパンだけかじる生活になります。数年前から投資をしてみたいのですが、何をどうしたらいいのかわかりません。唯一、不動産投資はわかるのですが、元金がないため、Shared Ownership(住宅を部分的に購入する所有方式)という制度を利用して、現在は物件の25%のシェア分として約640万円を持っています。将来、経済的に困らないために今やっておくべきこと、また老後対策についてのアドバイスをお願いいたします。
(1GBP=160円で計算)
初めに見出しを見たときには、日本に在住の人かと思いましたが、英国在住の人だったんですね。
現在は、収入は、0ですが、貯蓄は544万円で、投資640万円あります。
41歳の独身の女性です。
最初に感じたのは、なぜ日本のFPに相談したのかという疑問です。
英国で不動産投資をしたいようですが、日本のFPには、現地の不動産投資のことはわからないでしょう。
それに250万円支出しなくてはならないのに、年収800万円の仕事を退職したのでしょうか。
いろいろな事情があるとは思いますが、かなり不思議に感じます。
FPのアドバイスは、
アドバイス1 今すベきは再就職と家計の黒字化
アドバイス2 投資は余裕資金で行いたい
アドバイス3 老後資金のベースは「貯蓄」が基本
アドバイスの内容を読むといずれも一般的なもので、あまりこの英国在住の女性に役立つとも思えません。
不動産投資についてもFPは、
その意味で、日本のアパートを結局購入しなかったことは、とても良かったと思います。イギリスの今後の住宅市場については専門外ですが、少なくとも日本の先行きは明るいとは言えません。アパートやマンションを1棟などといった大きな投資を、個人が安易に手を出すのはあまりにもリスキーです。
日本のアパート購入の話はしていますが、イギリスの今後の住宅市場については専門外と言っています。
当然でしょう。
このFPのアドバイスにこの相談者が満足できたかどうか不明ですが、満足できなかったとすれば、相談相手を間違えたような気がしますね。
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