現在のマンションに引っ越す前は、公団の賃貸住宅に住んでいました。
最寄りの駅まで15分以上かかるかなり不便な場所でしたが、家賃は安く、周辺は静かでずっと住んでいるつもりでした。
しかし、妻が分譲物件に住みたいという希望があったので、リタイア前に現在の分譲マンションに移ってきました。
現在の場所は、駅にも近く周りは、うるさいものの便利でもあるので、今となっては、この選択は間違っていなかったと思っています。
それに今から考えると安い物件に住んでいたからこそ、分譲物件を購入できる資金を貯めることができたも言えます。
このような住宅の選択ですが、それなりの収入があるにも関わらず、安い物件に住み続ける人の記事を読みました。
IT企業に勤務する男性・Aさん(30代独身)は、同業界で数回の転職を経て、現在年収1000万円オーバー。年収300万円ほどだった新卒の頃から変わらず、都内の家賃5万円台の物件に住み続けている。
都内で5万円台の物件というとなかなかなさそうです。
この記事では、具体的な地域等は明らかにされていませんが、その物件の中身については紹介されています。
「築年50年くらいの1DK。風呂とトイレは一緒、洗濯機はベランダです。宅配ボックスもないし、オートロックもありません。日当たりが良いのが唯一の自慢です。でも、寝るには十分。生活するうえで全然困っていないので、何の問題もありません。駅までは少し遠いですけど、スーパーは近いので住みやすいです」(Aさん)
1000万円を超える年収からするともっといい場所に住んでもよさそうですが、Aさんは、現状に満足しています。
ただ、マンションに同僚や友人が訪れた際には、「稼いでるのに、もっといいとこ住みなよ」などとよく言われますが、Aさんはそれが不満なようです。
Aさんのこの考え方には、学生時代に言われた父親の「一度、生活水準を上げたら、戻れなくなるぞ」という言葉も影響しているといいます。
これって、そしがやも分かります。
現在は、駅近の便利な場所に住んでいますが、前の公団に戻れと言われてももう無理でしょう。
Aさんの現在住んでいるマンションと同じように築50年以上だったので、建物はだいぶ古く、洗濯機はベランダだったし、宅配ボックスもオートロックもなかったからです。
二人目の外資系企業に勤務する女性・Bさん(30代独身)は、年収1500万円超ですが、狭めの1DK、7万円台の物件に住んでいます。
「実家が団地だったこともあり、築年数が古いアパートの方が落ち着くので、10年くらい住んでいます。新しくて少し広い物件に住んだこともありましたが、賃貸に十何万円出すのがもったいないと思うんです……。買えばいい、ともよく勧められますが、今のところ自分が住むための固定資産を持つ気にはならなくて。ただ投資用のマンションは購入して、家賃収入を得ています」(Bさん)
Bさんも住宅にお金をかけるのがもったいないという考え方です。
二人とも独身ですが、それだからこそ現在の住宅に住み続けることができるという面がありそうです。
結婚していたら、自分の考え方を押し通すことは難しいような気がしますね。
高年収だからといって、分譲マンションや高級賃貸物件に住んでいるわけではない。どこにお金をかけるかは、人それぞれといったところか。
最後は、こう結論付けていますが、やはり住宅に関しても価値観は、みな異なるということでしょうね。