60歳でリタイアするときには、再雇用で仕事を続けるという選択肢もありましたが、もう仕事をしたくないという気持ちが強く、退職することにしました。
仕事をしても他の若い職員に迷惑をかけるのではないかという思いもありました。
それは、先輩の再雇用者を見てきて、そのように感じてきたので、そしがやもそのようになるのではないかと懸念があったからです。
そんな中、それでも仕事を続けている男性の記事を読みました。
都内在住のフミオさん(仮名、62歳)は、定年後再雇用制度を利用して働いている。「収入はあるけれど、会社に居づらい」と、現在の悩みを打ち明けてくれた。
「正直、私は“邪魔者”なんじゃないかと思っています。仕事はほとんどなく、定時を待つだけの毎日。原則、希望者は再雇用してもらうことができますが、この先、継続雇用の対象から外れてしまうかもしれません。私はこのままでいいのでしょうか……」(フミオさん、以下同)
こういう例って多いような気がします。
再雇用後も職場で期待されて仕事をしている人もいますが、このように職場の邪魔者になっているケースもありそうです。
仕事がなくてもいいと割り切れればいいのでしょうが、ほとんど場合、居づらいのは間違いないですね。
フミオさんは、約20年前から建設会社の事務職として働いてきて、定年前の年収は400万円ほど、再雇用後の年収は300万円弱まで下がりました。
現在の業務内容は、請求書の作成ですが、最近は30代の事務職の女性が1人でこなしていて、手伝おうとすると嫌な顔をされます。
そんなわけですることがなく、電話応対をしていたのですが、新規取引先のなかには英語やカタカナの聞き取りにくい社名も多く、周囲に迷惑をかけてしまうことが多くなりました。
次第に億劫になり、今では電話が鳴っても出ないようになりました。
それで今は、観葉植物に水をあげるなどをしたり、社会で起こっているニュースをチェックして、職場の仲間に伝えることをしたりしているそうです。
ですが、そんなフミオさんへ職場の50代の後輩男性社員から小声で“給料泥棒”と言われたとのこと。
ショックだったようで、職場はかなり居づらさを感じています。
また職場が嫌で仕事を辞めても、家庭では妻にガミガミ言われるのが辛くて職場にも家庭にも居場所がありません。
年金だけでは生活できないので、仕事が辞められないという面もあります。
こういう状態って、分かりますね。60歳から再雇用になって、居づらくなって、年度途中で辞めていった何人かの先輩のことを思い出します。
定年を迎えた後も、働くことで社会との繋がりや収入を確保しようと考える人が増えてきている。自分の武器になるスキルを増やし、再雇用後も必要とされる人材になるのが理想だが、実際には一筋縄に行かないことが多いようだ。
最後は、こう結んでいますが、この記事が主張するように理想通りいかないケースの方が多いのは、確かですね。