ネット上の記事を読んでいると退職後に投資を始めて、失敗してしまったという内容のものがあります。
退職金が一時的に入って、気が大きくなり、勧められるままに投資をして、大金を失ってしまうというものです。
そしがやは、20歳代から投資をしていて、何度か痛い目に遭ったという経験をしているので、投資のリスクについては、分かっているつもりです。
そういったリスクを承知した上で投資をしています。
ですから、退職した友人から投資を始めたいという相談を受けても、推奨していません。
まだ仕事をしている現役の頃なら、働くことでことでそういったリスクを取り戻すことができますが、リタイアしてしまったら、それが難しいからです。
ですが、退職後の投資で失敗をしたケースというのは、依然として多いようです。
東京都在住の吉田由美子さん(68才・仮名)はいま、不安の真っただ中にいる。
「コロナ禍でもアメリカのアップルやグーグルの株価が絶好調だと聞いたので、昨年、老後資金を増やすつもりで、貯蓄から200万円ほど使って、米国株を買いました。最初のうちはよかったのですが、ウクライナショックのせいか株価がどんどん下がり、元手の200万円を割り込んでしまって……」
初めて株式投資をしたのが、米国株だったという女性のケースです。
普通は情報がある日本株あたりから始めそうですが、米国株からというのは、多分、米国株が値上がりを続けていることから誰かに勧められて、手を出したものだと思われます。
ただ、幸いなことに、まだ株は売っていないので、このまま持ち続ければ、株価は持ち直すでしょう。
初めての株式購入だと株価が下がったことで不安になってしまう気持ちは、よく分かります。
株価がいつかは回復するというのは、過去の歴史から見ても間違いないので、このまま持ち続けることも誰かが教えてほしいですね。
金融商品ごとのリスクの大きさを理解しないまま投資デビューして大損してしまう人もいる。兵庫県の戸沢信子さん(72才・仮名)が打ち明ける。
「知人から“FX(外国為替証拠金取引)なら初心者でもすぐに資産を増やせる”と持ち掛けられ、夫の退職金を含めた老後資金8000万円を全額つぎ込んでしまいました。あっという間に暴落して、話を持ち掛けてきた知人は、連絡が取れなくなりました。いまだに夫には言えずにいます」
次ののケースは、夫の退職金も含め8000万円をFXにつぎ込んだケースです。
すでに72歳というこの年齢でこれだけの資産があれば、無理して、リスクの高いFXに投資する必要もないように思います。
よほど勧めてくれた知人の説明がうまかったのでしょうか。
これだけの金額の投資を夫にも相談しなかったというのも不思議ですね。
ちょっと信じられないようなケースです。
この記事の内容からだとどれだけの損害を受けたか分かりませんが、それにしても今後どうやって老後を送っていくのか、心配になりますね。
「そもそも、老後になって積極的な投資はすべきではありません。若い頃なら多少失敗しても働いて取り戻せるかもしれませんが、リタイアしたらそうはいきません」
この記事の最後は、こう結論付けていますが、そしがやも全く同感です。