通っている大学院の同じ専攻に、出身学部が東大の女性がいます。
コロナ渦以前、大学院の対面授業に出ていたころは、授業の後によく話していた女性です。
東大というと世間的には、ある種のイメージがあって、エリートくさくて、ちょっと近づきがたいといったものでしょうか。
ですが、彼女は、気さくで話して、楽しい女性です。
そんな東大ですが、メディアでは、東大出身のタレントが最近活躍しています。
そしがやは、林修以降だと思っていたのですが、菊川怜の功績だという記事を読みました。
テレビ番組、特にクイズやゲームなどを行う番組の回答者やチャレンジャーをキャスティングする際、制作側には「枠」という概念が存在します。
例えば、芸人枠、俳優枠(番組宣伝絡みがほとんど)、アイドル枠、アスリート枠、文化人枠、ミュージシャン枠などなどといった具合。その中で、近年確立されたといえるのが「東大生」という枠です。
「東大生」枠というのが、テレビには、あるというのです。
これは、最近、テレビを見ていると誰しも感じていることではないでしょうか。
その翌年の2017年4月からは、TBS系でクイズバラエティ番組『東大王』がスタート。ここから生まれた、伊沢拓司という“クイズ王”が東大生キャラを一気に面白キャラとして広く認知させていったのです。
さらに、本職は予備校講師である林修のテレビにおける大ブレイクも大きいでしょう。彼が「今でしょ!」のキメ台詞で流行語大賞を受賞したのは2013年末のこと。
この記事では、クイズバラエティ『東大王』から生まれた伊沢拓司というキャラの存在を取り上げています。
また林修のブレイクも寄与したと分析しています。
個人的には、林修の登場が東大キャラにとっては、大きかったと思っています。
こうした、エンターテインメントの世界を支える方々にも「東大卒」の方は数多くいらっしゃいました。日本映画界の巨匠・山田洋次、ムツゴロウ先生こと畑正憲、『世界ふしぎ発見』でお馴染み・草野仁、大御所シンガー・加藤登紀子などはすべて東京大学卒業生。
もっとさかのぼれば、『くいしん坊!万才』の初代リポーター・故渡辺文雄、シンガーソングライター・小椋佳、往年の名バイプレイヤー・矢崎滋なども東大出身です。
この記事では、かつては、東大キャラが反感を持たれる存在で、隠していた人さえいたと述べています。
確かにここに取り上げられたかつての東大出身者は、現在と異なって、東大出身をことさら押し出す人は、少なかったように思います。
ヤッカミともいえるイメージを生み、世間の反感を呼んでいた時期もあった、とこの記事では伝えています。
こうした、いわば負のイメージを一変させたのが、菊川怜です。1998年に現役東大生としてモデルデビューを果たし、翌年には女優としてドラマにも出演。
また彼女が工学部建築学科卒という、いわゆるリケジョ(理系女子)だったことや、時折見せる“天然キャラ”の影響も大。「東大、しかも理系の女子」と言われて世間が抱く、少々とっつきにくいイメージをガラっと変えたのです。
この記事では、菊川怜の登場がそれまでの東大イメージを変えたとのこと。
思い出すと彼女の場合は、それまでの東大卒芸能人とは違って、東大卒を隠していませんでした。
【東大学長のスピーチ】
「皆さんは、大変な努力をされ東大に入学し、“東大生”という肩書を満喫もされたでしょう。しかし、卒業後はそのブランドが重い十字架にもなります。“東大を出ているから”“東大を出ているのに”という言葉が、あなたたちに降りかかるのです」
またこの記事では、東大学長のスピーチを紹介しています。
東大ブランドが卒業生に重く降りかかるというものです。
これはその通りでしょう。
勤めていたころは、東大卒の同僚は、あまり自分が卒業生だと話す人は、いなかったような記憶があります。
このお話を聞かせていただいた方は「東大卒という経歴は、軽々に口にしないようにしている。それをテレビで堂々と押し出す人は、ある意味すごい」とおっしゃっていました。
最後には、こんな東大卒業生の言葉で終わっていますが、これって、東大卒の重さがわかるような気がしますね。
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