先日テレビを見ていたら、新型コロナウイルス対策の一環としての10万円給付のために市役所に並んでいる人たちの映像が流れていました。
オンライン申請に必要なマイナンバーのパスワードを忘れた人が再設定のために市役所に訪れたというものです。
システムがダウンしたようで市役所は、混乱状態で何時間も待つ人であふれていました。
怒号も飛んでいました。
それに市役所は、まさに三密状態でした。
そしがやの住んでいる自治体は、給付金については、まだ何の連絡もありませんが、そんな混乱する映像を見て、手続きは、郵送でやろうと思いました。
そんな10万円給付ですが、海外の人はどう見ているのか、気になりますが、こんな記事を見つけました。
日本全国で猛威を振るうコロナウイルスに対する経済対策のうち、国内外を問わず今最も注目されている政策といえば、「日本国内の全居住者(外国人居住者などを含む)に対する一律10万円の特別定額給付金」のほかないでしょう。筆者が住む中国においても日本の同政策に対する注目度は高く、メディアなどでよく取り上げられています。
中国に住むジャーナリストによる中国国内での見方についての記事です。
中国における経済対策は今のところ、企業への税金権限や雇用補助金支給、生活困窮者への支援金支給などが主となっています。消費刺激策としては商品券の配布にとどまっており、現金を一律で支給する日本に対して「中国よりも社会主義的じゃないか」という声も聞かれます。
中国国内では、一律現金給付という経済対策はないようです。
今回、日本が10万円を給付すると発表したことについて、中国では、その金額の大きさに驚くとともに、国内の全居住者へ一律支給するという点に注目が集まりました。中でも日本国内で勤務、または留学している中国人も受け取れるという点について「非常に公平」だとして好意的な評価がみられます。
中国の反応は、好意的です。
特に留学生からは、外国人も受け取れるというところが評価されているようです。
筆者の周りの上海在住の中国人にも尋ねたところ、驚きの反応をみせるとともに「うらやましい」という意見が大半でした。中には、「資本主義の日本で現金が支給されるのに、社会主義の中国で支給されないなんて不公平だ」などと、現金を一律支給しようとしない中国政府を厳しく批判し始める者もいました。この知人に限らず、今回の日本の政策をみて「どっちが社会主義国なのかわからない」という意見は、中国在住の日本人からも聞かれます。
こんな日本の在り方が中国よりも社会主義的だとの意見もありました。
10万円支給がばらまきだというような否定的なものは、ないようです。
筆者がみている限り、今回のウイルスの流行によって打撃を受けた事業者は中国でも少なくないものの、その打撃の補償の埋め合わせに関して政府の支援を当てにしている事業者はあまり多くないように感じられます。
この記事で一番興味を持ったのは、この点でした。
中国では、日本とは、異なって、事業者が政府を当てにしていないというのです。
当てにしていない、というより当てにならないというあきらめのような意識と言い換えた方がいいかもしれません。ただその結果、今回のコロナ関連事態に対しても「頼れるものは自分だけ」のような、自助努力意識では中国の方が日本より優っているように見えます。
この記事のライターは、中国の方が、自助努力意識が高いと見ています。
これは、ちょっと意外でしたね。
中国の方が実に資本主義的です。
中国は政治体制でこそ社会主義を採用しているものの、経済体制においてはもはや日本以上に激しい競争主義が敷かれており、国民の政府に対する依存意識も日本と比べると希薄です。逆に日本は、パチンコ店の休業一つとっても「補償はどうする?」という議論から始まるなど、「想定外の負担は政府が当然補償するもの」という意識が一般的のようです。こうした日本人の政府への依存意識は、21世紀に入ってより強くなっているように思えます。日中両国のコロナ関連経済対策の違いは、こうした政府への依存意識の差がそのまま対策の中身に反映されていると言っていいのではないでしょうか。
最後には、日中両国民の政府への依存意識の違いについて述べています。
これって、重要な指摘ですね。
最初に触れた給付金を求めて、市役所に並ぶ市民の行列が示しているのは、政府に対する依存度の高い日本人を象徴しているのかもしれません。
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