先日、昭和8年の博文館の当用日記帳を見る機会がありました。
日記の本文を書く前のページに当時のカレンダーや祝日などが印刷されていて、興味深いです。
その中に官吏年末年始休暇という項目があり、12月29日から1月3日までが休みになっていました。
当時から公務員の年末年始の休暇は、現在と変わらなかったということです。
明治以降の官僚制度の中でいつからこのようなったのか、ちょっと知りたくなりました。
さて、そんな年末年始の休暇ですが、公務員として勤めているころは、12月に入ると休みが待ち遠しかったことを思い出します。
12月は、仕事も忙しくて、せわしいのですが、休みがまじかにあると思うと、そんな忙しさも耐えられました。
ですが、一方では、年末年始や正月も休みのないコンビニやスーパーで働いている人のことを考えるとちょっと自分には、そういう業界は無理だという気がしたのも確かです。
このごろ、そういう業界でも元旦には、休むところが増えてきたという記事を読みました。
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は5日、傘下のスーパー、イトーヨーカドーとヨークマートの一部店舗を来年の元日に休業すると発表した。従業員の働き方改革の取り組みの一環で、元日に計画休業を実施するのは初めて。
スーパーが正月に営業するようになったのは、いつのころからでしょうか。
子どものころ、いまから50年以上前は、3が日は、ほとんどの店が閉まっていました。
開いているのは、映画館くらいだったと思います。
それでもそのころは、それが普通で何の不自由も感じていませんでした。
ある意味では、その不便さがあるのが、普段の日常とは違う、正月だとも言えました。
ですが、いつの間にか、元旦も含めて正月も営業する店が増えてきました。
確かに今の日本は、便利な社会です。
ですが、反面では、その便利さを支えるために働いている人もいるのも間違いありません。
それが働く人のストレスを増しているのではないでしょうか。
それにこの人手不足の中では、いつまでのこの体制は、維持できないでしょう。
今回のイトーヨーカードーとヨークマート以外でも最近は、元旦を含め正月に休む店が増えてきました。
個人的には、どんどん増えていってほしいものです。
消費者の立場では、多少の不便があるかもしれませんが、これが本来の正月だし、誰にとっても人間らしい生活のできる社会のような気がします。
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