「ボヘミアン・ラプソディ」を見てきました。
クイーンのリードボーカリストだったフレディー・マーキュリーを中心として、描いた映画です。
クイーンは、リアルタイムで聴いていましたが、そんなに熱心なリスナーではありませんでした。
ただいくつかの曲は、印象に残っています。
この映画のタイトルにもなった「ボヘミアン・ラプソディ」「ウィー・ウィル・ロック・ユー」「ウィー・アー・ザ・チャンピオンズ」などです。
その当時の印象は、フレディー・マーキュリーの迫力のあるボーカルだけでなく、厚みのあるコーラスが特徴的だな、というものでした。
今回の映画は、そんなクイーンのフレディー・マーキュリーの生い立ちからバンドに入り、人気が出て、天狗になって、その結果として挫折して、またほかのメンバーの許しを得て、バンドに戻るというまでを、彼の同性愛を絡めながら、映画にしたものです。
最初の感想は、俳優たちが皆似ているということです。
これは本当にびっくりです。
はじめ、本人たちが出ているのではないかとさえ思えます。
それに主人公のフレディーもほんとうにそっくりです。
主演俳優の素顔を見るとそうでもないので、化粧や演技で彼に似せたものでしょう。
ただ、気になったのは、彼のコンプレックスであった出っ歯をちょっと強調しすぎということでしょうか。
これは、かなりデフォルメしていますね。
またストーリがよくある、才能のある人間が自信過剰になり、天狗になり、挫折するというのも月並みと言えば、月並みです。
まあ、ありがちなストーリーだからこそ誰しも共感する面もあるのかもしれませんが。
とはいえ、同時代を過ごして者としては、結構感動できました。
有名な曲がどうやってできたかとかの、いくつかのエピソードは、知らないものがあったので、新しい発見がありました。
例えば、「ボヘミアン・ラプソディ」を録音するときは、作曲者のフレディーの指示で、何度も何度もメンバーのボーカルを重ねて、そのメンバーが倒れてしまったとか。
この映画によるとフレディーは、ビートルズのポール・マッカートニーのように独裁者だったようです。
才能のあるミュージッシャンは、こんな風になるんですね。
最後のウィンブリー・アリーナでのコンサート・シーンは、よくできています。
まるで実際の映像のようです。
あれだけの観客を集めて、そのシーンを作ったのですから、見事です。
映画のエンディングとしてもコンサート・シーンで終えるというのは、ビートルズの映画の「レット・イット・ビー」が屋上でのライブ・シーンで終わるのを思い出させました。
音楽映画としては、まさにこのエンディングしかないでしょうね。
この映画は、同時代を生きた人も今初めて、クイーンを聴く人も楽しめる映画だと思いました。
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