今通っている小説教室には、3か月に1度現役の小説家を招いて、受講生の作品の講評をお願いしています。
その時には、小説家のリアルな姿も明らかになるときがあります。
先日、来た小説家は、最近売り出し中のミステリー作家の知念実希人でした。
医師をしながら作家活動をしている人です。
最近の出版業界の話の中で、彼は、小説家の平均年収が約200万円だと発言しました。
トップの作家には、数億稼ぐ人もいますが、平均は、このくらいの金額だということです。
年収200万ということは、作家専業はまず難しいです。
それに5年間作家として残る人も5%とのことでした。
普通の作家が収入が少なくて、残れる人がほとんどいないというということは、この小説教室でもよく話題になるテーマです。
ですが、それにもかかわらず、小説家を目指す人は多いのは、やはり数億稼ぐ、東野圭吾や宮部みゆきのような頂点の作家に憧れているのでしょう。
同じようなことは、絵画でも言えるようです。
以前、お笑いで活躍していて、画家に転身したジミー大西が画家をやめたという記事を読みました。
「ジミーさんが、焼き鳥屋さんでアルバイトを募集しているのを見たら『時給850円』って書かれてて。
そこで、ジミーさんが『絵を描いて、時給どれくらいなんやろな?』と思って計算したら、350円くらいやったんですって。
何時間もかけて絵を描いているけど、時給が350円くらいやってわかった瞬間、筆を全部折ったんですって、バキバキに」
画家としての単価が、焼鳥屋のアルバイトよりも低いと知ったときに画家をやめてしまっというものです。
ジミー大西の絵は、何度かテレビで見たことがありますが、才能があふれ出ているようで、結構売れるような気がしていました。
それにお笑いタレントとしての知名度もあるので、絵だけで生活できると想像していました。
だからまさかこんなに単価が低いとは。
彼が一つの絵を描くのにどの程度の時間をかけているのかわかりませんが、結構丁寧に作業をする人なのかもしれません。
こんな話を読むと小説家も画家もなかなか本業だけで、食べていくのは、大変だとわかります。
ですが、ジミー大西には、この記事のライターが述べているように数年に一度くらいは、絵を描いて世に送りだしてほしいですね。
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