そしがやのリタイア日記

リタイアした公務員の日々の生活を書いていきます。学生生活、投資、などなどです。

エコノミストが「老後はNISAを使ってはいけない」と断言するワケ

 

 

NISA制度については、創設当初からいくつかの批判がありましたが、今回もそんなNISA批判記事を目にしました。

 

news.yahoo.co.jp

 

このライターは、老後はNISAを使ってはいけない理由として以下の3点を挙げています。

 

すべてが非課税ではない
損益通算できない
譲渡益が課税される可能性がある

 

最初の「すべてが非課税ではない」に関しては、米国株や米国ETF購入の際の二重課税のことについて触れています。

高齢者がいきなりこのような難易度の高い投資をするというのは、まずはあり得ないので、ここでこういった投資を取り上げるのは、かなり不自然です。

このライターがエコノミストと名乗るのなら、高齢者へは、最初は誰にとっても再現度の高いインデックスファンドへの投資を勧めるべきでしょう。

 

2点目の損益通算については、当初から言われてきたことです。

現行のNISAには、この2点目以上のメリットがあり、個人的には、老後になってもNISAは使うべきだと考えています。

 

3点目の譲渡益に課税される可能性があるというのは、現在は課税されていないし、メディアにも政府が課税を正式に検討しているという記事を見かけません。

このライターは、可能性あると考えているようですが、どの程度あると考えているのでしょうか。

このいつあるか分からない、あるかも分からない可能性のために、確実に享受できる非課税のメリットを放棄するのはとても愚かな行為としか思えません。

 

株式投資は、ある程度“損をする”ことが前提であれば、私は損益通算できるほうが結果的にオトクになると思っています。ですから運用するなら、NISA口座ではなく、一般口座や特定口座で行うことをお勧めします。

 

このライターは、こんな風に一般口座や特定口座の利用を推奨しています。

確実に非課税になるNISA口座を使わないという選択肢というのは、普通に考えればあり得ません。

高齢者にとってはまずはNISA口座で非課税のメリットを受けるべきでしょう。

 

またこのライターは、資産分散についても言及していますが、この点についてはその通りだと思います。

ですが、分散先には、株式、債券、不動産、金や原油などはのコモディティなどに及んでいます。

その中には、専門知識が必要なものやリスクの大きなものがあります。

こういったものを分散先として勧めるのは、どうでしょうか。

手数料収入が主な収入源である証券会社サイドに立った発言としか思えません。

 

ここまで読んでくるとこのライターがなぜここまでNISA叩きをするのか分かりません。全体としてNISAのデメリットばかりを強調していて、メリットについては触れていない、バランスに欠いた論旨になっています。

専門家を名乗っていてもこのような特定の業界の立場にたったポジショントークがネット上にはあふれているので、注意が必要です。