桐谷さんというと株主優待のカリスマともいうべき人で、その略歴は時々断片的に紹介されていますが、今回その株式投資人生についてかなり詳細にわたり触れた記事を読みました。
今回読んだ記事では、株式投資にハマったきっかけからリーマンショックで資産の大半を失い、株主優待に救われた経過などが述べられています。
「証券専門紙に、株式評論家(仮にAさんとする)が書いている有名なコラムがあり、毎週月曜の朝8時半ごろにネットで読めたんです。
2008年1月4日の大発会の取引開始20分くらい前に見に行きましたら、Aさんは『日本株は今年暴騰する!』とぶち上げていました」
桐谷さんがAさんの記事を信用して、信用取引で株式を大量に購入し始めます。
ところが、1月20日に信用取引で買いまくった株が下がりだします。
その後、株価が下がるたびに追い証をします。金(ゴールド)も売り、他の証券会社に置いていた株も、信用取引の担保の足しにするためネット証券に移しました。
結果として、3億円あった資産が、1億数千万円まで減ったそうです。
その時には、信用取引はやめようと思ったものの株価が一時また反発し始めたので、また始めます。
ですが、再度、下がり出し、とどめを刺したのは、リーマンショックだったといいます。
「棋士は引退しているので月給ゼロです。自宅の家賃13万円を払うお金はないし、食べ物もないし。夜も眠れず、体調も悪くて、ひもじくて、本当に死ぬかと思いました」
何が幸いするかわからない。日々の食事にさえ困る桐谷さんを救ったのが優待品だった。お米にレトルト食品、調味料、菓子……。現物で買っていた株式から次々に優待品が届きはじめたのである。
このあたりの株主優待に救われたというエピソードは、何度か断片的にテレビ番組でも聞いていたので、知っていましたが、この記事では、かなり詳細について述べています。
その後マツコ・デラックスさんの番組「月曜から夜ふかし」の出演して以降の活躍は、皆さんがご存じの通りです。
NISA口座では優待株より配当株を優先するという。
「株主優待は今のところ非課税ですから、NISAで買うまでもありません。旧NISAでも高配当株が中心でした」
この記事では、優待株以外にも桐谷さんの投資への考え方について触れています。
「NISA口座では優待株より配当株を優先するという。」というのは、まさにその通りだと思います。
ですが、優待株も各人年間20万円未満なら非課税ということだけなので、一般の少額投資家はその通りです。
しかし、桐谷さんのように多額の株主優待を受けている人は、本来だと申告しないといけません。
あまり大っぴらに「株主優待は非課税」と発言を続けると見せしめ的に摘発される可能性がないとも言えないので、ちょっと心配な発言です。
あと75歳という年齢からすると少しずつ株式も整理することもそろそろ考えることも必要になって来るかな、と思いましたね。