そしがやのリタイア日記

リタイアした公務員の日々の生活を書いていきます。学生生活、投資、などなどです。

「専業主婦世帯は子どもが多い」という誤解

 

我が家は、夫婦2人だけの世帯です。

妻は専業主婦です。

子供はいません。

ですが、一般的には、共稼ぎ世帯より専業主婦のいる世帯の方が子供が多いというイメージを持つ人が多いでしょう。

そしがやもずっとそう思っていました。

ですが、統計的な実態は、違うという記事を読みました。

 

www.nli-research.co.jp

平成27年国勢調査(2015年)、令和2年国勢調査(2020年)ともに、「共働き世帯」の方が「専業主婦世帯」よりも子どもの数が多い、という分析結果が導き出された。2015年の分析結果は主要オンラインメディアにも投稿し、2020年の分析結果も講演会で何度も取り上げてきた。

 

過去2回の国勢調査の結果から「共働き世帯」の方が「専業主婦世帯」よりも子どもの数が多い、という分析結果が出ているという内容です。

正直そしがやにとってだけでなく、多くの専門家にとっても意外な結果だったようです。

 

しかし、この分析結果に対して、シンクタンク研究者、大学教授、大手メディアのディレクターなどから、いまだに「驚愕した」「この結果の調査母体は何でしょうか」といった連絡を定期的にいただく状況が続いている。

 

分析結果が導き出されてから大分時間が経つのに、いまだにその結果を専門家であっても受け入れられないという現状があります。

 

以上から、簡潔に統計的な結論を言うならば「専業主婦世帯の方が子なし世帯、一子世帯割合が高く、共働き世帯の方が2子以上の世帯割合が高い」となる。

 

この記事では、個別の詳細な分析がされていますが、結論としては、上記のような「共働き世帯の方が2子以上の世帯割合が高い」になります。

公務員時代を思い出すと共稼ぎ世帯が多かったのですが、子どもは、2人から3人という同僚が多かったですね。

当時は、共稼ぎでも意外と子供が多いと思っていたものです。

 

この国勢調査の結果からはっきりと言えることは、
「女性が社会進出すると少子化が加速する」
「専業主婦世帯の応援、もしくはそちらに女性の生き方を誘導した方が子供が増える」
というのは、統計的にみて大きな誤解であり、偏見であるということです。

 

こういった誤解が一般的な理由についてこの記事では、分析していますが、ざっくりと要約してみると以下のようなものでしょう。

共働き世帯が2018年以降は7割をも超え、専業主婦世帯割合との差を拡大し続けているにもかかわらず、中高年世代は、若いころの、専業主婦が多かった当時の「普通」が少数派になっていることに気が付いていないということです。
その結果、専業主婦世帯でそれなりに幸せだった自分たちの生き方を認めてほしい、という気持ちがあり、こういった統計の結果とは逆の誤解が生じているというものです。

 

この分析が当たっているかどうかは、分かりません。

ただ国の政策が「(共働き世帯よりも)専業主婦世帯の方が子どもが多いのではないか」という誤解に基づいて、少子化対策等が行われているとするとこの誤解の影響は、計り知れないですね。

少なくとも統計的な事実は、事実として認識して、政策論議を進めてほしいものです。