昨夜の「ファミリーヒストリー」は、陳腐な言い方かもしれませんが、神回とでも言うべきものでした。
俳優の草刈正雄のルーツを探るというものです。
ヤフーで記事になっていました。
俳優・草刈正雄(70)が14日、NHK総合で放送された「ファミリーヒストリー」に出演。「朝鮮戦争で死んだ」と母から聞かされていたアメリカ兵の父が、実は生きており、2013年に83歳でがんで亡くなっていたことが明らかになった。
草刈正雄というとほぼ同じ世代で、彼の若いころも知っています。
大変なイケメンでした。
今は、俳優として活躍していて、個人的には、「真田丸」での真田昌幸が印象に残っています。
彼は、いわゆるハーフ芸能人のハシリでしょうか。
ほかにも何人もの芸能人が思い浮かびます。
今回の番組では、空軍の軍人だった草刈の父をアメリカで探すというものでしたが、NHKのスタッフのリサーチ力に驚かされました。
名前と出身地から草刈の父親を捜し出せたのですから。
アメリカの場合、軍人の記録がデータベースになっているというのが、役立ったようです。
日本人との間に子供ができたことは隠していた父。ドイツに渡った後、草刈の母から実家に手紙が届き、姉らは初めて、弟が敵国だった日本人との間に子供ができたことを知る。取材に応じた父の姉、ジャニタさん(97)は「私は若く、お金もなかった。(草刈)親子の無事を祈るしかなかった」と後悔し続けてきたことを打ち明け、「(生きている中で)私だけがこのこと(秘密)を知っていて、誰にも話せずにいた。(高齢になって)息子に打ち明けた」と話した。
NHKのこの調査の結果を知った草刈には、言葉がありません。
それって、分かりますよね。
今までのいろいろな思いが頭をよぎったことでしょう。
こういうことは、戦後の日本では、よくあったことでしょう。
日本人の女性や子供は、草刈の場合のように日本に取り残された場合が多かったでしょうが、アメリカについて行ったケースでも大変だったようです。
それにしても草刈正雄が道を外さずに芸能人として成功したのは、母親の苦労があったからだと思いました。
最後に草刈がアメリカの父の姉との再会を果たしたシーンでは、思わず涙してしまいました。
放送されたものは、美談になっていましたが、実際は、もっと複雑だったでしょう。
今までの「ファミリーヒストリー」は、どちらかというと先祖自慢になってしまうものが多かった中、今回は、内容が重くて、いろいろと考えさせる回でした。