以前、『となりの億万長者』という本を読んで、お金持ちのイメージが大分変りました。
今回は、同じ著者による、純資産100万ドル(現在のレートで1億4千万円)以上のアメリカの富裕層を対象に大規模な調査を実施した上で分かった、億万長者になるための本です。
今回の本は、正直前回の『となりの億万長者』ほどのインパクトはなかったのですが、いくつか興味深い点がありました。
例えば、お金持ちは学生時代は必ずしも成績が良くないというものです。
一般的には、お金持ちになるような人は、学生時代から成績が良くて、いい大学に入って、いい会社に入って、お金持ちになるといったイメージがあります。
ですが、この本の分析によると実際には、必ずしも成績の良くない人の方が成功しているというのです。
その理由は、頭のいい人間は、順調に人生を送っていくので、チャンスに気づかないとのこと。
一方、それほど優秀でもない人間は、自分が優秀でない分、努力をしているので、チャンスをつかんで成功しているパターンが多いそうです。
これって、意外でした。
また上記につながる点としては、お金持ちは、リスクを取ることを好むという指摘もありました。
チャンスをつかむためには、リスクを取らないと成功しないからです。
これって、確かに言えますね。
チャンスは、リスクと表裏一体です。
失敗する可能性もありますが、やってみないと成功するかどうかは分からないということです。
また成功する人は、仕事を愛しているともこの本では、強調しています。
仕事を愛しているからこそ、ただ漠然と仕事をしていたら、見逃してしまいがちなチャンスの存在に気づきやすいということでしょう。
また夫婦円満だというのも統計的に明らかになっています。
お金持ちというと何度も離婚と結婚を繰り返すというイメージがありますが、まったく逆でした。
この調査対象の中では、2%と離婚率は驚くほど低く、同じ人間と添い遂げる夫婦がほとんどだといいます。
他には、買い物上手で無駄使いをしないとか余暇にお金を掛けないとか、が述べられていました。
この辺りは、前著を読んでいて、予想していたので、意外感はありませんでした。
この本の著者のスタンリーは収入の10%~15%を貯蓄に回す倹約を続ければ、誰でも億万長者になれると結論付けています。
そんなのウソだろうと言われそうですが、この本を読んでいくとそれがまんざら実現不可能とも思えなくなります。
そしがやもこの本を20歳代か遅くとも30歳代で読んでいたら、億万長者になっていたかもしれないと思わせる本です。