リタイアしてから8年経ちますが、仕事をしているころと比較すると今の方が幸福だと感じることが多いです。
現役のころは、ストレスが大きくて、特に50歳代は、一番高かったです。
しかし、一般的には、年齢を重ねるとごとに幸福度が低くなるというイメージを持っている人が多いでしょう。
さて、そんな一般的なイメージとは異なる研究結果についての記事を読みました。
この研究は、世界132か国を対象に、人生の幸福度と年齢の関係を調べたもの。結果は明らかでした。人生の幸福度が最高値に達するのは、82歳以上だということが判明したのです。
ようするに、年をとればとるほど幸せになる、ということです。
この現象は「幸福のUカーブ」と呼ばれています。
幸福度は18歳から下がり始め、47~48歳で不幸のピークに達したのち、ふたたび上がり始めるというものです。
これって多くの人にとっては、意外な結果でしょう。
高齢になるということは、健康状態が衰えてくるといったネガティブなイメージばかり頭に浮かぶからです。
この研究は、世界132か国を対象に、人生の幸福度と年齢の関係を調べたもの。結果は明らかでした。人生の幸福度が最高値に達するのは、82歳以上だということが判明したのです。
この研究は、米ダートマス大学の経済学者、デービッド・ブランチフラワー教授によるものですが、日本も例外ではないとのこと。
幸福度がもっとも低いのは49歳、もっとも高いのは82歳以上という結果です。
にわかには、信じがたいのですが、年をとればとるほど幸福感が高まることを、心理学の世界では「エイジングパラドックス」(加齢の逆説)と呼んでいるようです。
しかし年をとると、自分は永遠に生きられるわけではないと認識します。すべてのことをしている時間はないとわかり、優先順位がはっきりします。細かいことはどうでもよくなり、より人生を味わいつくそうとします。自分が大切だと思えることに、残されたリソースを使おうとします。
結果として、年をとると毎日の暮らしが楽しくなり、より幸せになる――。
この現象に対しては、米スタンフォード大学の心理学者、ローラ・カーステンセン氏が上記のように分析しています。
「社会情動的選択性理論」というものです。
確かにこの説だとそれなりの説得力がありますね。
これは、同氏が18歳から94歳までの被験者を10年にわたり追跡調査した結論だといいます。
最後に、「私たちはもっと、年をとることに対してポジティブになってよいのです。」と結んでいます。
老いについては、ネガティブなものが多い中、その良さも認識させる記事ですね。