インデックス投資は、ここ数年ですっかり定着してきましたが、そのインフルエンサーとも言うべき山崎元と水瀬ケンイチの書いた本を読みました。
今回は、第2版以来の7年ぶりの改訂で全面改訂第3版になります。
第2版と大きく異なるのは、まえがきでも触れているように二人の著者の考え方を一本化したことです。
第2版を読んだときには、基本的な考え方は同じものの、細かい部分については、二人の著者のそれぞれの異なった意見が紹介されていて、統一性に欠けるきらいがありました。
ですが、今回の版では、それらについては、すり合わせが行われ、二人の著書ではありますが、同一人が書いたかのようにすっきりとしたものになりました。
また前回の版では、具体的な金融商品の選択においては、いくつかの選択肢が提示されていましたが、今回は、一つのファンドを推奨するという、大胆なものとなっています。
つまり、「eMaxis slim 全世界株式ファンド（オール・カントリー）」の一択ということです。
この本の通りに積み立てれば、誰でも資産形成のできるインデックス投資家になれるというスタンスです。
そしがやは、すでにこの本の第2版を含め、山崎元と水瀬ケンイチという日本のインデックス投資界をリードする二人の他の著作のいくつか読んでいて、主張も分かっていたつもりでしたが、今回の第3版は、一つのファンドを推奨するという点などは、大分踏み込んだな、と感じました。
インデックス投資を理解するには、有名な「敗者のゲーム」や「ウォール街のランダム・ウォーカー」と言った古典的な本がありますが、正直難しいです。
そしがやもいずれも途中で挫折してしました。
今回の第3版には、それらの投資の古典本で説明されているインデックス投資のエッセンスが詰まっていて、読みやすいので、読み始めれば、途中で諦めることなく、インデックス投資について学べます。
これから投資をし始めたい人にとっても今現在投資をしている人にも読んでいて損のない本ですね。
