1億円というとほとんど人にとっては、資産形成の一つの目標だと思います。
そしがやも目標にしてきましたが、結局成し遂げることはできませんでした。
ですが、相続で1億円以上の金額が手元に入ったのに、5年で使い果たしてしまったという記事を読みました。
年金暮らしの82歳の女性は57歳の長男と同居している。長男は統合失調症などを患い、これまで一度も働いたことがなく、障害年金を受給している。女性が50年以上前に離婚した男性が5年前に他界したことで、長男には1億2000万円もの遺産相続金が転がり込んだ。ところが、長男はたった数年でそれを使い果たしてしまう。
この記事を読むと、統合失調症などを患っていたとはいえ、1億2000万円もの遺産相続金を数年で使い果たしてしまったことには、驚かされます。
いかに金銭の自己管理できない長男とはいえ、なんとかできなかったものでしょうか。
普通にこの金額があれば、4%の運用をして、年間480万円の生活費が捻出できるわけですから、仕事をしなくても生活できます。
このような生活をすでにしている人もネット上のブログを見れば、かなり見受けられます。
一方の長男は、1億2000万円を超える大金を手にして、とにかく舞い上がってしまったそうである。それまでもお金の管理は苦手で、月7万円の障害年金を好き勝手に使っているだけではなく、年金暮らしの母親にお金の無心をする機会も少なくなかった。
そんな長男はまず、亡くなった祖父母から母親が相続した家を、6000万円もの大金をかけて、新築同然にリフォームした。
離婚した父からの遺産でまず6000万円ものお金をかけて、家のリフォームをします。
病気によって判断能力が弱かったとはいえ、この段階でこのリフォームを止めることはできなかったのでしょうか。
今となっては、この点が一番悔やまれますね。
また長男は、趣味の写真撮影に凝り、高級な機材にもお金をかけます。
足が悪いためもあって、撮影機材の購入や撮影旅行もタクシ―を利用します。
近くのコンビニに行くのにもタクシーで行くとのこと。
週2、3回利用しますが、毎回往復で計3000円かかります。
ほかにも悪い足のための入院にも高額の個室を利用するようになりました。
家の高額リフォームに加え、ひと月10万円を超えるタクシー代、趣味にかけるお金、高額になる入院費などにより、長男はなんと5年で、相続財産のすべてを使い果たしてしまった。
結局長男の口座の残金は、800円になります。
そこまで追い込まれて、この女性は、自分の持つ預金の120万円では、やっていけないとやっとフィナンシャルプランナー(FP)へ相談に訪れます。
「今のままですと、お母様の預金が底をつくのも時間の問題だと思います。預金を含めた全財産が5万~7万円程度まで減れば、生活保護の申請はできますが、おふたり分の年金額を考えますと、仮に生活保護の受給が認められても、手取りがそれほど増えるわけではないはずです。年金分は、生活保護費から差し引かれますので。それよりも、現在住まれている自宅を売却して、当面の生活費を確保することは考えられませんか?」
いろいろとFPからの話を聞き、現状の生活を改めることができなければ、自宅の売却しかないとアドバイスを受けますが、この女性は、なかなか決断ができません。
長男の同意が得られないと考えているようです。
確かにいままで長男のするがままにさせてきた女性からすると長男を説得して、売却を決断させるというのは、かなりの困難を伴いそうです。
結局のところ、自宅を売却して、母親が存命中は売却金で親子がなんとか暮らしていく→母親が亡くなって収入が障害年金だけになり貯蓄がゼロになったら、長男は生活保護の申請をする……という流れが、現実的な方法と言えそうだ。自宅を売却した後であれば、家賃分に相当する住宅扶助も受けられる可能性はある。
FPは、長男の今後については、こんなシナリオになるだろうと考えています。
そしがやもそう思いますね。
ですが、この記事を読んできて感じたのは、これまでいかに長男に病気があったとはいえ、ここまで我儘を許してきた母である、この女性にもかなりの責任があるということです。
この点は、FPも指摘していますが、少なくとも相続の段階で長男にもっと厳しいことをなぜ言えなかったのかと思いましたね。