60歳でリタイアして、現在に至っています。
リタイアした当初は、年金も経過措置で満額が出ず、生活費は貯金を毎年200万円ほど切り崩していました。
大学や大学院の学費の負担が大きかったと思います。
ですが、65歳で年金が満額出るようになってからは、ほぼ収支は、トントンになり、貯金をそんなに切り崩さなくても済んでいます。
それは、コロナ渦ということでそれまで毎年数回行っていた旅行にここ2年ほどは全く出かけていないということも寄与しています。
多分、そしがやと同じ条件でリタイアした人は、同様の傾向を示しているのではないかと想像しています。
つまり年金が満額出る65歳までは、貯金等の資産を切り崩して生活し、その後は、貯金の切り崩しは少なくなるというものです。
そんな定年後のお金ですが、アメリカでの使用額の調査記事を読みました。
意外な結果なので、面白く読みました。
アメリカ従業員給付研究所は、2018年、高齢のアメリカ人の資産と支出に関するデータをもとに、退職後の20年間で(または20年未満に死ぬまでに)どれだけ資産が減少したかを調査した。
これは、従業員給付研究所の調査ということなので、アメリカの給与所得者の調査です。
自営業者などは含んでいないと思われます。
●60代から90代までの退職者全体で、年齢を問わず世帯支出と世帯収入の中央値比はほぼ1:1だった。つまり、いつまでも収入と同程度の支出を続ける傾向にあり、退職しても資産には手をつけないという傾向を示している
●資産額が多い人々(退職前に50万ドル以上)は、20年後または死亡するまでにその金額の11.8%しか使っておらず、88%以上を残して亡くなっている。つまり、65歳に引退したときに50万ドルだった資産は、86歳の時点でまだ44万ドル以上残っている
●資産額が少ない人々(退職前に20万ドル未満)は、老後に資産を使う割合が高い(同額の支出でも、資産が多い人に比べて支出の割合が大きくなるためだろう)。だがこのグループでも、退職後の18年間で資産の4分の1しか減っていない
興味深い点をいくつか取り上げてみました。
一番興味深いのは、退職しても資産に手を付けない傾向があるというものです。
アメリカの年金制度は、よくわかりませんが、リタイアしても年金だけで食べていけるということでしょうか。
その辺の説明も欲しかったですね。
また、退職後の18年経っても資産は、資産額が少ない人ほど資産を使う割合は多いものの、それほど減っていないということも予想外ですね。
●全退職者の3分の1が、なんと退職後に資産を増やしている。資産を取り崩すのではなく、反対に富を増やし続けていた
さらに驚くべきことは、退職者の3分の1は、資産額を増やしている人もいるという事実です。
これは、どうやって増やしたんでしょうか。
株式等の運用でしょうか。
これももっと説明が欲しいところでした。
つまり、現役時代に「老後のために貯蓄する」と言っていた人も、いざ退職したらその金を十分に使っていない。「ゼロで死ぬ」どころか、そもそも生きているうちにできるだけ金を使おうとすらしていないように見える。
結論は、「老後のために貯金する」と言っていた人も実際は、ほとんど使っていないという驚きの事実が判明したというものです。
本当でしょうか。
にわかには、信じられない事実ですね。
アメリカの年金制度がどういうものか、この記事では説明されていないので、よく分かりませんが、どうしてこういう結果になったのか、より詳しい分析が欲しいところです。
それにこれだけ読んでくるとこの従業員給付研究所が調査対象としている給与所得者は、大企業の恵まれた一部の従業員だけを対象としたようにも思えてきますね。
読んだあと何かスッキリしないものが残った記事でした。