毎日ネットでいろいろな記事やコメントを読んでいますが、その中には、かなり極端なものも多くあります。
例をあげると相手の意見だけでなく、その人格を多数で罵詈雑言を使って、攻撃するといったようなものです。
それは、炎上といわれるもので、ネット上では、よく見られます。
そしがやは、そんなネット上で炎上するような攻撃をする人については、ある種のイメージを持っていました。
定職に就いていなくて、一日中パソコンの前に座っているような人たちです。
たぶん多くの人も同じように考えているのではないかと思います。
ですが、そうではないという記事を読みました。
ネット上に誹謗中傷や批判あふれる現象―ネット炎上―は、年間1200件程度発生している(デジタル・クライシス総合研究所調べ)。1年は365日しかないので、1日あたり3回以上、どこかで誰かが「燃えている」のが現実といえる。
1日あたり3回以上炎上が発生しているということです。
コロナ以降は、感染者を罪人かのようにバッシングする炎上が増えているといいます。
また自粛警察という、緊急事態宣言の下で外出や営業の自粛要請に応じない個人や企業に対し、通報する・中傷ビラを貼る・電話をする・ネットで攻撃するなどで、私的に取り締まりを行う人の存在もよく耳にします。
この記事の著者は、そんな極端なことをする人たちの属性を調べています。
2014年と2016年の実施したものです。
なんと、「男性」「年収が高い」「主任・係長クラス以上」といった属性であると、炎上に参加する(書き込む)傾向にあるという結果になったのだ。事例だけでなく、データ分析結果からも、旧来言われていたような「極端な人」の属性が、的外れだったことが示されたといえる。
結果は、かなり意外なものです。
そしがやも所得が低いとか、仕事をしていないとか考えていたので、ちょっとびっくりしました。
「男性」「年収が高い」「主任・係長クラス以上」といった属性があったとのことです。
私がその「動機」について研究したところによると、どのような炎上事例でも、書き込んでいる人の60~70%の人が「許せなかったから」や「失望したから」といったような、正義感から書き込んでいることがわかった。
そんな人たちは、自分なりの「正義感」から行動しているということがその研究からわかりました。
こう見てくると「正義感」ほど怖いものは、なさそうですね。
「正義中毒」という言葉がある。脳科学者の中野信子氏は、人間は正義感をもとに他人に制裁を科すと、快楽物質「ドーパミン」が分泌されることを指摘している。この快楽に溺れてしまうと、やがて極端に不寛容になり、他人を許さずに正義感から裁くことで快楽を得ようとし続けてしまう、正義中毒になるというわけである。
著者は、「正義中毒」という言葉を紹介しています。
ドーパミンが分泌されるのが、この人たちの行動の源なのですね。
つまり、人間関係がうまくいっていなかったり、能動的に物事に取り組んでいなかったりする人は、たとえ外面上は人からうらやましがられるような立場でも、内面では満たされているとは言いがたい状態なのだ。
この記事の最後では、こういう行動をする人たちは、実は、満たされていないと述べています。
このように結論付けていますが、多くの人は、不満があっても炎上をするような攻撃をする人ばかりではありません。
何らかの形で不満を解消しています。
その辺の分析も読んでみたかったですね。
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