そしがやのリタイア日記

リタイアした公務員の日々の生活を書いていきます。学生生活、投資、などなどです。

一人暮らしのシニア男性の幸せを左右する"唯一の存在"

 

いまは、コロナ渦で中断状態となっていますが、そしがやが30歳前後に勤めていた職場の同僚たちと年に一度程度退職後も会っていました。

まだ30歳の頃は、ほとんどが独身だったので、仕事が終わってから飲み会に出かけたりと遊んだメンバーです。

 

その後多くは、結婚しましたが、中には独身のままの元同僚が二人います。

いずれも男性です。

女性はみな結婚しています。

ただ女性の一人が昨年夫を亡くしたことを喪中挨拶のハガキで知りました。

 

そしがやは結婚していますが、その二人の男性と同じように独身のままでリタイア生活を送る可能性もあったわけです。

ネット上のいろいろな記事を読んでいると独身のリタイア生活を楽しんでいる人もいますが、否定的なものがあるのも確かです。

こんな記事を読みました。

 

president.jp

たとえば「世界価値観調査(World Values Survey)」にある「あなたはどれくらい幸福ですか」という質問の調査結果を基に、教育統計学者の舞田敏彦が執筆した記事「中高年未婚者の不幸感」では、30代から50代の日本人男性を「既婚者」と「未婚者」に分けた幸福度の結果が示されている。

この中で、「全く幸福でない」と回答した既婚男性はわずかに6.5%である。これに対し、未婚男性(独身男性)の何と43.5%が「全く幸福でない」と回答した。

 

年代は、30代から50代と若いのですが、未婚男性の不幸感が高いのが際立っています。

 

さらに独身男性は幸福度が低いのみならず、様々な健康リスクにさらされることが分かっている。未婚男性が心筋梗塞で死亡するリスクは、既婚男性の3.5倍、心臓発作による死亡リスクは2.2倍、呼吸器官系疾患による死亡リスクは2.4倍、未婚者の自殺率は既婚者と比べ45歳から54歳で2.1倍、55歳から64歳で2.4倍である。

 

また健康リスクも未婚男性の方が圧倒的に高くなっています。

独身男性って全くいいことがなさそうです。

 

NPO法人「老いの工学研究所」の2013年の調査「“充実した老い”の実現に関するアンケート」によると、幸福度が80点以上と高かった高齢男性のうち、約8割が配偶者と同居している。そして一人暮らしの場合、幸福度が高い人はわずか4%(!)しかいなかった。

 

男性にとって幸福度は、配偶者と同居しているかどうかで決まるといっても過言ではないようです。

また未婚のシニア男性の場合、同性の友人よりも、親密な女性の存在が幸福度につながるとの述べています。

親密な女性がいない人のうち幸福なのは32%、いる場合は58.3%で、倍近い開きがあるというデータを示しています。

 

それに対し、仕事中心の男性は、会社への帰属を失うことが、そのまま、居場所や社会的役割のすべてを喪失することにつながりがちなのである。

高齢男性の幸福度や生活満足度が、就業者/非就業者という違いによって、ここまで大きく異なるのは、先進国では日本だけだという。

 

なぜこうなっているかについては、仕事という存在が日本の男性にとっては大きいと分析しています。

男性にとっては、職場がすべてなので、それをリタイアによって仕事を失うと幸福感も喪失するというものです。

これって以前からよく言われていたことですね。

 

・男性の幸福度は、会社での労働に強く依存している。
・しかしそれは、家庭における妻の存在、つまり「配偶者のケア、家事負担」に大きく支えられている。
・育児・家事・介護のスキルを身につけていない人が多い。
・社会的・市民的義務(ボランティアなど)を軽視し、仕事以外の人付き合いを避けてきたため、地域社会とのつながりも弱い。

 

最後には、このようにまとめていて、以上のようなことが未婚の高齢男性を急速に孤立へと追いやっていくという結論です。

タイトルの「一人暮らしのシニア男性の幸せを左右する"唯一の存在"」というのは、配偶者ということでしょう。

 

そしがや自身は、妻との離婚や死別がないと信じていますが、お互いに年齢を重ねていく中、今後何が起こるか分かりません。

そういうことに備える視点から言えば、上記の結論の項目では、家事スキルを高め、地域社会の人との付き合いを深めていくしかなさそうです。