我が家の収入は、そしがやの年金がメインでほかに多少の配当収入等があるくらいです。
妻は、仕事をしていないので、無収入です。
そんな訳でそしがやがお金の管理をしています。
いまのところ質素な生活を心掛けていることもあり、また投資も順調なので、ここ数年は預貯金も減ることもありません。
ですが、今までお金の管理をしていた妻が亡くなり、お金の管理ができなくなり、無一文になってしまった男性の記事を読みました。
加藤さんはもともと建設業を営む自営業者で、年収は1000万円ほどでした。10歳年上の妻・永子さん(仮名)はキャリアウーマンで、メーカーに長く勤務されていたそうです。子どものいないいわゆるDINKsで世帯年収は2000万円ほどだったといいますから、手入れの行き届いた麻のスーツにも納得です。
今回の記事の加藤さんは、かつては妻と合わせると世帯収入が2000万円というかなり恵まれた男性でした。
ですが、家計を管理していた妻が亡くなってからは、生活が一変します。
しかし、幸いなことに永子さんはしっかりしていました。現金3500万円を残していたのです。さらに、彼女が個人的に入っていた死亡保険によって毎月10万円、加藤さんに振り込まれることも判明。
永子さんは長く会社勤めをされていたので遺族年金も受給できます。惜しむらくは、加藤さん自身が国民年金を繰り上げて60歳から受給していたので、5万円未満という金額になってしまったことでしょうか。
妻は亡くなったものの加藤さんには、毎月25万円の収入がありました。
この記事からすると妻の死亡保険、妻の遺族年金、それに加藤さんの国民年金のようです。
それに妻の残した現金3500万円があれば、ひとりだけの老後の生活には、充分なはずでした。
ですが、加藤さんには、家計管理スキルがありませんでした。
永子さんの死から5年。加藤さんに何があったのかといえば、浪費癖が寂しさで加速してしまった、ということでしょう。もともとおごり癖のあった加藤さんですが、独り身になった孤独感を紛らわすため、国内旅行を幾度となく敢行。仲間の分まで負担して豪遊したといいます。
言いにくそうにしていましたが、知人にお金の無心をされたことも何回かあったようで、その回収のめども立っていないとのこと。
ですが、妻が亡くなって5年で妻の残してくれた3500万円は、すっからかんになってしまいました。
一人身の寂しい気持ちを紛らせるために友人たちの分までおごってしまったり、借金に応じてしまった結果です。
そんな訳で75歳になった加藤さんは、ファイナンシャルプランナー(以下FP)のところへ相談に来たというものです。
この加藤さんの気持ちがわからないでもありません。
もともと社交的な性格だった人間が妻を亡くし、孤独になり、友人たちとの交友でその寂しさを紛らわせるというのはありそうです。
ですが、FPのもとに相談に来て、今までの自分の生活を見直そうという気持ちになったのは、よかったと感じます。
ご本人はまだまだいたって健康で活動範囲も広いので、お金を使う機会も多い。それでも、これから歳を重ねるにつれて生活は縮小していくでしょうから、細く長く、かつ充実した余生を過ごせる家計管理スキルを身に付けていってほしいと思います。
最後は、このように結論づけています。
加藤さんは、3500万円は失ったものの、まだ月25万円の収入はあります。
FPが指摘するように月4万円もかかっていた携帯電話代を見直すなどして、家計管理スキルを見つければ、これからの老後は、余裕をもって暮らしていけると思いますね。