以前、「となりの億万長者」という本を読んだことがあります。
アメリカの億万長者について調査した本で、億万長者は、世間で言われている金持ちのイメージとは違って派手な生活ではなく、地味な生活を送っていて、地道に資産形成をしてきたというものでした。
今回、その日本版ともいえる本を読みました。
この本によると「億り人」と言われる純金融資産1億円以上を保有する層はわずかしかいないように思えますが、2020年の日本の5572万世帯のうちの2.4%が該当するといいます。
つまり世帯主100人の内2〜3人の割合で存在するということです。
多分、ほとんどの人は、意外と多いなという印象を持つのではないでしょうか。
著者は、元証券マンで3万人以上の顧客を担当しましたが、こうした「億り人」は、その大半が相続や一攫千金で財産を得たわけではない、ごく普通のビジネスマンだそうです。
そんな「億り人」の特徴として、以下の3点を挙げています。
1 生命保険は入らない
2 天引きの習慣
3 地道な長期投資
1の生命保険についていえば、「億り人」は、入っていない人がほとんどだとのこと。
自動車保険や火災保険は入っている人はいますが、生命保険は、まずいないようです。
その訳としては、もし世帯主が亡くなっても遺族には、遺族年金が出るし、足らない分は貯金で賄えるからというものです。
それに奥さんが働けば、生活できるからです。
2の天引きの習慣については、投資や貯金をする際にあらかじめ天引きをして、残ったお金で生活をするという習慣の人が「億り人」には多いそうです。
最初に生活費を使って、残りのお金で投資等をするという考え方の人だと結局全部使ってしまって、投資や貯金にお金を回せないようです。
3の地道な長期投資については、ここでは4人のインタービューが取り上げられいて、以下のような投資、貯金をしていました。
米国高配当株投資、株式投資信託、不動産投資、貯金と財形貯蓄です。
投資や貯蓄スタイルは異なるものの地道に長期にわたって資産形成をしてきたということでは変わりありません。
短期の一攫千金を狙った人はいませんでした。
この本を読んできて感じたことは、誰でも「億り人」になれる可能性があるということです。
そんなに特別なことをしていないにもかかわらず、「億り人」になっている人が多いので、再現性が高いと感じました。
そしがやの場合について当てはめてみると「億り人」になれなかったのは、2と3が弱かったからです。
1の生命保険に入らないことは、実行できたのですが、2の天引きの習慣はできず、投資や貯金は、使ったあとの残りのお金を向けていました。
最初から天引きすれば、もっと資産形成できたことになりますね。
3についても投資や貯金に飽きてしまい、していない期間が長くありました。
その2つが結局「億り人」になれなかった理由かなとこの本を読んで感じました。
ですが、多くの普通のサラリーマンは、この本が言うように自分のスタイルに合った投資や貯金を地道に実行していけば、「億り人」になれると思いましたね。