新聞やネット上のいろいろの記事を読んでいると日本経済が縮小しているといった内容のものが増えている気がします。
このままでは、日本はもっと貧しい国になっていくという主張です。
ですが、一方、こういう論調には、ちょっと違和感を感じます。
現在、そしがやは、年金暮らしですが、物価が安いためそんなに貧しさを感じてはいません。
それなりの生活ができています。
無論、このままでいいとも思えませんが、一定の満足感があるのも事実です。
そんな日本経済について触れた記事を読みました。
この頃よく知人から、「日本は貧しくなりました」というグチを聞く。どうしてかと聞くと、アメリカやヨーロッパのホテル代は日本の3倍くらいするからだと言う。
確かに近年、日本はGDPでアメリカや中国にどんどん差をつけられ、今やドイツに追い抜かされそうだ。だが、それはどうも実感に合わない。2年前アメリカに行って地下鉄の荒れ方に仰天した。「中の上」以上の人の暮らしは日本の上流並みでも、中流以下の暮らしはとても豊かとは言えない。
筆者と同じような実感を持っている人は多いと思います。
日本は貧しくなった反面、他の国の人が豊かになったかと言われれば、必ずしもそうとは思えないでしょう。
以前は「ウサギ小屋」とさげすまれていた日本の住宅も、欧米に比べて小ぶりではあるがインテリアは欧米の平均を確実に上回っている。敢えて知人の逆をいけば、欧米の平均より快適なホテルに3分の1の値段で泊まれるのだから、日本人は豊かなのではないか?
欧米のホテルの高い値段の例は、捉え方によっては、逆の見方もできるというものです。
日本は、給与は上がらいが、物価は安いので、それなりに豊かなのではないか、との指摘です。
このケースでは、日本人が困るのは、外国に旅行をする場合だけでしょう。
こういう傾向になったのは、欧米では、インフレが進み、日本では、デフレだったからと分析をしています。
これは多くの経済学者が指摘しているところです。
その背景としては、アメリカの例と比較して、日本人が投資を怖がるからだと筆者は、説明しています。
日本では現状で十分、成長など要らないという声もあるが、経済が成長して歳入が増えないと社会保障や医療の質が落ちるし、自衛隊の装備はそのうち韓国にも抜かれるだろう。
とはいえ、成長をしなくてもいいということではなく、成長しないと社会保障や医療の質も落ちると述べています。
そしがやは、これには、全く同感です。
今の日本は、過去の遺産を食いつぶしている状況でしょう。
この記事では、日本の現状は、言われているほど悪くはないが、このままの現状にも満足してはいけないというのが、筆者が訴えたいところのように思えます。
しかし老朽化していくインフラを毎年計画的に改修するとともに、増える一方の激甚災害への備えを固め再生エネルギーへの投資を増やす。企業の増収分は、ベアは無理でもボーナスで確実に一部還元することを決めておくだけでもデフレの悪循環は断てると思う。縮む縮むと思えば、必ず縮む。
最後には、このように結んでいます。
やはり現状に満足することなく、将来への投資が必要ということです。
特に企業に対しては、内部留保するのではなく、投資へ回したり、労働者へ還元することが必要だと主張していますが、その通りだと思います。