現在のマンションに移ってきて、10年ほど経ちます。
マンションの8階に住んでいます。
ここに決めた理由のひとつに8階のリビングから見える景色がきれいだということがあります。
夜になると都心の夜景が見事です。
その前までは、公団住宅の1階に住んでいたので、この夜景が見えるということがとても素晴らしいことだと思えました。
無論、ほかの理由もあったのですが、この景観の良さということもあって、このマンションにしました。
確かに引っ越してきた当初は、夜景をよく眺めていました。
リビングの椅子に座ってぼんやりと窓の外のきらめく大都会を目にすることは、何か自分が一段階ステータスが上がったような気さえしました。
ですが、そのうち窓から見える方向では、別のマンションの工事が始まり、景観が邪魔にされるようになり、あまり窓の外の景色に注目することもなくなりました。
慣れてきたということもあるかもしれません。
どんな美しいものでもそれが日常になれば、新鮮でなくなるということでしょうか。
そんな高層階のマンションですが、最近感じているのは、あまり外へ出なくなったということです。
勤めているころは、仕事があるので職場へ通勤のため当然のように毎日外へ出ていました。
リタイアしてからも大学へ通学するので、同じように毎日出ていました。
ですが、コロナ渦になって、オンライン授業がほとんどになって以降は、部屋の外へ出ることが少なくなりました。
できるだけ外へ出て、散歩するようにはしているのですが、雨の日とかは、傘をさしてまで散歩する気にもならず、一日外へ出ないこともあります。
そうすると運動不足にもなるし、精神的にも何か鬱々としてきます。
雨の日に外出が億劫になるというのは、もちろん、雨ということもありますが、エレベータを使うのが面倒くさいということもあります。
もし以前のように1階に住んでいたのなら、もっと外出していたでしょう。
これって、高層階に住む人の傾向かもしれません。
以前、読んだ本には、高層階の人ほど外出しなくなると述べられていました。
子供も外で遊ばなくなり、買い物も面倒になり、スーパーの宅配サービスを利用したりする人が多いとも指摘されていました。
住んでみて、その通りだろうと実感しています。
もう引っ越しすることは、考えていないので、できるだけ外へ出るようにはしています。
ひところは、雨の日に1階まで階段の上り下りをしていたこともあります。
ただ今は、それもきつくて、していませんが、また再開しようかな、とも考え始めている昨今です。