ほぼ毎日コンビニで買い物をしています。
弁当、パン、お菓子、飲み物などです。
公共料金の支払いもしています。
コンビニは、日々の生活に欠かせないものになっています。
そんなコンビニですが、今回の東京オリンピックでは、外国人から評価されているようです。
「セブンなしでは何もできない」 五輪で来日のカナダ人記者、セブン-イレブンの虜になる(J-CASTニュース 7月26日)
この見出しからも分かるように、このカナダ人の記事は、日本のコンビニの豊富な品ぞろえや、パンやお菓子のクオリティーの高さに驚き、感激しているというものです。
開催前はネガティブな話ばかりだった五輪に、ようやく明るいニュースが増えてきたというところでしょうか。
確かに日本人には、コンビニの商品やサービスは、当たり前でも外国人には、珍しかったようです。
ですが、この記事の筆者は、今回のオリンピックで世界中から注目された日本式のコンビニが世界的に広がるのは、難しいとしています。
日本国内のコンビニのクオリティーは、この国特有の「低賃金労働」によって成り立っているからだ。
はっきりとその理由を述べています。
つまり「低賃金労働」だというのです。
21年6月度の三大都市圏(首都圏・東海・関西)のコンビニの平均時給は998円です。
この金額は、日本人からみるとそんなに低賃金ではないかもしれませんが、世界的に見るとかなり低いものです。
例として、アメリカのアマゾンの従業員の最低賃金は、15ドル(約1700円)です。
この金額は、「劣悪な労働環境」だと従業員から不満の声が上がっているものです。
この賃金だとアメリカだと地域によっては、ホームレスにならざるを得ない金額だそう
です。
もしバイト店員の時給が1700円になったら、日本のコンビニのビジネスモデルが成り立つだろうか。工場でおにぎりや弁当を作る従業員、ルート配送するドライバーもこのような欧米並みの賃金になったら、現在のような豊富な品ぞろえと、安くて高品質な商品を提供できるだろうか。
この賃金では、日本のコンビニは成り立たないと指摘しています。
外国にも進出しているという反論に対しても、例えばアメリカの同じセブンイレブンの商品やサービスの充実度は全く異なると述べています。
これは、20年前と古いのですが、アメリカに行ったときに日本のコンビニとレベルが違うことに驚いたことを思い出します。
この記事からすると今でもアメリカのコンビニでは、日本と同じレベルのものは、提供できていないようです。
同じようにアジアでも日本のコンビニは、苦戦しているも述べています。
低賃金労働によって高サービス・高品質を実現する「日本流コンビニ」のビジネスモデルを異国で展開するのは、非常にハードルが高いのだ。
最後にはこう結論付けていますが、まさにその通りでしょうね。
これは、コンビニに限らず、ほかの日本型ビジネスモデルの特徴かもしれません。
今までは、こういうコンビニの闇の部分について触れた記事は、あまり見かけなかったので、この記事の視点は、興味深いです。
ですが、なぜ日本では、このような低賃金労働によってしか支えられないコンビニが、外国とは異なって、存在しているのかという理由についての分析が弱いです。
そういう分析がもっとあれば、日本の過去30年間の経済的停滞からの脱出の糸口が見いだせるかもしれないような気がしました。
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