大河ドラマは、ここ数年は、最初の数回を見て、面白かったら、ずっと見続けるという形です。
今年は、渋沢栄一が主人公の『青天を衝け』ですが、最近は、ちょっと飽きてきているので、このままだと年末まで完走するのは、ちょっと難しそうです。
これまでの見続けてきた作品を思い出すと戦国物が多いようです。
前作の『麒麟が来る』はずっと見ていました。
あと思い出すと『真田丸』が面白かったですね。
今回そんな大河ドラマをテーマにした本を読みました。
この本では、1963年の『花の生涯』から91年の『太平記』までが取り上げられています。
無論、見てない作品も多いのですが、主にNHK職員に取材したものです。
内容はと言えば、企画がどのようにして生まれたのか、キャスティングがどのようになされたのか、現場での撮影はどうだったのかという視点で書かれています。
個々の作品の批評や内容分析はありません。
これは、初期の作品のVTRが残っていないので、無理と言えば無理な話でしょうが。
個人的には、第3作の『太閤記』から見た記憶があります。
主人公を演じた緒形拳より織田信長役だった高橋幸治が印象に残っています。
後は、『竜馬が行く』でしょうか。
ドラマが面白かったせいか、司馬遼太郎の原作を買って、読んだ記憶があります。
それ以降ずっと司馬遼太郎を読むきっかけになったドラマです。
当時は、まだ23歳だった北大路欣也が主演でまだ若くて、カッコよかったですね。
あとは、『国盗り物語』です。
ただこれは、ちょうど高校3年から大学へ入るころにかけてで、4月以降に放送されて部分は、ほぼ見ていません。
そのせいもあってか最初の平幹次郎演ずる斎藤道三の部分しか見ていないのですが、油商人から美濃一国の国主になる道三の姿がそれまでの英雄譚とは違っていて、かなり汚いことして、成り上がるのが新鮮でした。
それ以降は、テレビのない東京での下宿生活になったので、91年の『太平記』までほとんど見ていないですね。
就職してしばらくしてからテレビは購入したのですが、大河ドラマを視聴する習慣をなくしてしまったせいか、ずっと見ていなかったです。
その後、しっかりと見るようになったのは、95年の『八代将軍吉宗』からです。
そのからは、興味のある作品だけを見ています。
この本を読んでいて、大河ドラマが当時の一人の芸能局長の思いから始まったということを知りました。
始まったばかりのテレビには、娯楽的な作品がなかったので、映画で人気を集めていた時代劇をテレビでもやってみようということからです。
いろいろと苦労がありました。
映画界からスターを集めるのが大変だったとか、撮影の都度スタジオのセットを組み替えなくてはいけないとか、です。
そういう中で今では当たり前になった種々のノウハウが開発されていくようになりました。
こういった当時の制作秘話が興味深いです。
よく取材をしています。
ただ不満が残るのは、タイトルが『大河ドラマの黄金時代』ということです。
91年の『太平記』で大河ドラマの黄金時代は、終わったということでしょうが、個人的には、それ以降も面白い作品は、いろいろあります。
思い出すだけでも『新選組!』や『篤姫』などが思い浮かびます。
無論、視聴率的には、低くなっていますが、作品の内容的には、けして91年以前の作品に劣るものではないでしょう。
とはいえ、これだけ取材して、過去の作品のいろいろなエピソードが取り上げられているので、大河ドラマファンには、読んでみて、損のない本だと思いますね。
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