昨日、緊急事態宣言が発令されました。
コロナウイルスの感染者数が増えているので、当然かと思います。
理由としては、このままだと医療崩壊が起きるからです。
ですが、よくわからないことがあります。
欧米に比べると圧倒的に感染者数が少ないのに、なぜ医療崩壊が起きるのかということです。
テレビのワイドショーを見ていてもその疑問に答えるものはありません。
その疑問に答えてくれる記事を読みました。
医療の逼迫(ひっぱく)を理由に「緊急事態宣言を」と安易に叫ぶ輩(やから)もいるが、社会に決定的ダメージを与える前に打つべき手は山とある。その決定打たる指定感染症2類相当の解除をテレビで訴えた医師に、どうやら圧力がかかった。その正体こそが、国民の命の敵であろう。
この記事によると指定感染症2類というのが医療崩壊に関連しているようです。
日本の医療法では、都道府県知事は病院の医療内容に口を出せない。それでも公的医療機関にはそれなりに指示できるが、民間に対してはお手上げだ。しかも、日本は欧州諸国とは真逆で、8割超が民間病院。その多くがコロナ患者を受け入れないから、一部の医療機関に負担が集中している。
この記事によると日本では、民間病院は、コロナ患者を受け入れないので、一部の医療機関に負担が集中しているという問題点を指摘しています。
と言って民間病院を責めてはいません。
指定感染症第1、2類相当とされている新型コロナには、致死率5割超のエボラ出血熱並みの対応を求められる。近年の医療費削減もあり、余裕がない民間病院には負担が重く、受け入れれば風評被害も避けられないからだ。
コロナに対する対応が民間病院には、かなりの負担だというのです。
それに風評被害もあります。
だからこの不均衡を是正できれば、医療崩壊は免れることができるというのが、この記事の言わんとするところです。
12月17日、テレビ朝日系「報道ステーション」に、日本赤十字社医療センター呼吸器内科部長の出雲雄大(たけひろ)医師が出演し、新型コロナは「指定感染症から外すべき」であり、インフルエンザと同じ「5類まで下げるべき」だと主張したのである。それは概ねこんな内容であった。
出雲医師の主張は、現在指定感染症1,2類である新型コロナをインフルエンザと同じ5類まで下げよ、というものです。
「濃厚接触者に認定されますと、基本的には2週間自宅待機しなければならないんです。当院では、1度53人が濃厚接触者になったことがあり、全員にPCR検査をしたら陽性者は1人だけでした。つまり52人は特に症状がなく、感染もしていないのに、2週間働けない状況でした。当然人員が足りなくなり、病棟を閉鎖したり、外来や救急、手術を止めたりしなければいけなくなりまして」
新型コロナは、1、2類であるがゆえにこのような対応が必要になり、医療現場では人員が足りなくなって、今までできていたことができなくなり、他の医療への影響が大きいというものです。
「入院は重症の患者さんを中心とするべきだと思います。濃厚接触者の洗い出しなどの作業を、保健所等でしていただいていますけど、そのようなマンパワーをほかに割いていくべきだと私は思います。たとえば5類の季節性インフルエンザは、例年日本では1千万人くらいの方がかかるわけです。約1万人が亡くなって、明らかにコロナより多いわけですけれども、現在言われている医療逼迫が、たとえば去年、起こっていたかというと、そういうことはなかったと思います」
つまり新型コロナを5類である季節性のインフルエンザなみの対応にすれば、医療崩壊は起きないということです。
「2類から5類に引き下げれば、医療の逼迫はかなり抑えられます。しかし、ゼロを目指して感染を抑えようとはしなくなり、感染者は増えると思う。そのとき責められるのが専門家も政府も嫌なのでしょう。医療の逼迫を抑えられれば、ほかの疾患の患者を救えるようになりますが、それは数字に表れませんから」
ほかの医師もこのように述べています。
出雲医師と同じ主張です。
5類へ下げると感染者数が増えるのは、確かなので、それを責められる専門家も医師はできないというものです。
これで感染者数が圧倒的に少ない日本で医療崩壊だと言われ理由がわかりました。
つまり新型コロナに指定感染症1、2類相当の扱いをしているので、病院の負担が多くなり、受け入れる病院も限られるようになり、他の病気の対応ができなくなるというものです。
それを避けるためには、インフルエンザ並みの5類に戻せば、医療崩壊は避けられるが、それができないのは、専門家や政治家が責任追及を恐れるからだというのが結論です。
明確な説明ですね。
あえてわからないことを言えば、欧米では、新型コロナを感染症としてどのような法律的な位置づけをしているのかの説明があれば、もっと説得力があったと思いました。
無論、国によって法体系は違うので、難しいのでしょうが。
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