そしがやのリタイア日記

リタイアした公務員の日々の生活を書いていきます。学生生活、投資、などなどです。

沢尻エリカの逮捕は、政府の陰謀なのか

女優の沢尻エリカが逮捕されましたが、その事件に関して、安倍政権の陰謀だという発言が著名人からなされています。

元総理大臣の鳩山由紀夫もしています。

桜を見る会」の不祥事から国民の目をそらすためのものだというのです。
確かに「桜を見る会」の公職選挙法違反の可能性と今回の沢尻の逮捕のタイミングが重なっているので、この陰謀説というのは、とても分かりやすいです。

 

ですが、分かりやすいからこそ危険だとも感じます。

それは以前、記事にした「陰謀の日本中世史」でも明確にその危険性を説明していました。

 

 

そんな中、この件に関するいろいろな記事の中で一番説得力を持つと思った記事を取り上げてみます。

 

news.yahoo.co.jp

 

 私自身の立場を明らかにしておくと、「桜を見る会」については税金の私物化という大きな問題がある。まずは国会で首相自身が答えるべき案件だ。出方によっては、政権の打撃になるだろう。

 

筆者は、この件に関して、自分のスタンスを明らかにしています。

安倍政権を擁護する立場ではなく、「桜を見る会」の一件が決して軽いものではないと述べています。

 

芸能人の逮捕時期と、政権にとって問題が起きる時期が重なることはある(現政権は、元からかなり問題の数自体が多いとも言える)。だが、本当に因果関係があるのか、単にたまたまそう見えるだけなのかは大きな違いだ。

 

今回の件で著名人が言っているのは、逮捕者リストがあって、政権がピンチになると誰かがゴーサインを出すというものです。

ですが、実際にそれが確証を持って言えるかどうかが問題だと筆者は主張しています。

 

私自身も全国紙で事件記者経験があるが、各地の県警で件のリストが出回っているという話は聞いたこともない。知人の警視庁担当記者に聞いても、一笑に付されて終わった。仮にリストがあったところで、ゴーサインを出し、捜査をし、逮捕に至るまで、どれだけの人々が大がかなりな「秘密」を共有しなければならないのか。

 

筆者は、自分の記者経験からそんなリストは、聞いたこともないと言っています。

それに多数の関係者がその「秘密」を共有しなければならないというリスクがあります。

普通だったら、誰かが漏らしてしまうでしょう。

 

政権交代が起きる直前、麻生政権末期は誰が逮捕されていたのか。麻生氏自身がワイドショーの主役になるような事案もあり、支持率も低下していた。民主党政権時代はどうだったのか。

 

過去の政権の時の例を取り上げていますが、そしがや自身もそういうことがあったという記憶がありません。

 

2018年前半の国会で、森友・加計問題が大きく取り上げられ、支持率が一気に低迷した時期も政権にとって大きな打撃だった。一つの事実として、元TOKIO山口達也さんがこの年の4月に書類送検されている。それも政権が絡んでいると主張することはできるが、「逮捕」事案ではないし、以降も芸能人の逮捕は続いていない。

 

阿部政権の例も取り上げていますが、山口達也書類送検の時は、政権への疑義は深まったままで、支持率はしばらくの間「不支持」が上回った状態でした。

 

「芸能人の逮捕と政権の不祥事」がつながっていると言うならば、確たる証拠が求められる。証拠がないままの主張は陰謀論と言わざるを得ない。

 

そしがやもこの筆者の意見が説得力があると思います。

 

陰謀論の決定的な問題は、社会問題について、人々の関心を低下させることにある。英ケント大の研究によると、地球温暖化について、陰謀論を支持する見解を被験者に読ませたところ、彼らは政治的問題に関与する気が薄れ、身近な温暖化対策にも消極的になった。

 

陰謀論の一番の問題点は、社会問題に関して人々の関心を失わせることだと筆者は主張しています。

つまり誰かの陰謀だということで納得してしてしまい、それ以上の社会への関心をなくしてしまうということです。

 

安倍政権に批判的であること、政権の説明を疑うこと自体はまったく問題ないし、私もまた批判すべき点が大いにあると思っていることは冒頭に書いた。大事なのは、批判や疑いが確かな根拠に基づいているかだ。関連が薄そうな問題をセンセーショナルにつなげて、証拠もないままに陰謀論を展開することは、結果として政治への関心の低下を導くのではないか。

 

最後には、批判や疑いが確かな根拠に基づいているかどうかが大事だと述べています。

安易な陰謀論は、政治への関心を失くしてしまうと結論付けています。

これはそしがやもこの記事を読んでこの一件に関するものの中では、一番、納得できるものだと感じました。

 

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