よくメディアでは、日本は、金持ちが優遇されていて、貧乏人は苦しむだけと言われることがあります。
一見すると何か説得力がある言葉のような気がしますが、いつも本当にそうだろうかと疑問に感じています。
金持ちのイメージというとサラリーマンではなく、会社を経営している自営業の人がほとんどだと思いますが、知り合いに自営業の苦労を聞くと、いつもサラリーマンでよかったと感じています。
自営業は、24時間労働で全部の責任を自分で負わなければならないからです。
サラリーマンだと会社や役所に行っている間だけ仕事をすればいいから精神的には、自営業に比べれば楽なものです。
そんな日本のメディアのあり方に疑問を投げかけた記事を読みました。
メディアなどでこう言われることがあります。
「富裕層が税金などの抜け道で恩恵を受けている」確かにそういう側面もあるけれど、私個人としては、特に異常だとか恥ずかしいことだとは思えません。なぜなら、それは単なる一側面に過ぎず、生活全体で見たら、それなりにバランスが取れているように感じるからです。
この記事のライターは、日本のメディアの風潮に疑問を感じているようです。
たとえば、サラリーマンは社会保険料を会社が半分払ってくれているから、老後に受け取れる厚生年金が手厚くなる。
富裕層はたいてい事業主だから、社会保険料は実質的にはすべて自腹。国民年金だけでは生活できないから、別の方法で老後資金を確保する必要がある。自分の会社から給料を受け取っていても、もともとは自分のお金とイコール。
具体例として年金を挙げていますが、サラリーマンの厚生年金に比べ、自営業者の国民年金は、受給額が少ないから自分で老後資金を確保する必要があります。
ほかの社会保障制度などでも同じことが言えると指摘しています。
雇用保険や通勤費が例として述べられています。
富裕層と呼ばれる人は、確かに抜け道を利用することもあるけれど、それには当然限界があり、一般の人より多くの税金を払っている。
にもかかわらず、児童手当など各種手当には所得制限があって支給されないとか、あるいは減額させられるなど、冷遇される場面も少なくない。
金持ちは、払う方が多いのに、受給する方は、所得制限があって、減額される場合が多いとも指摘しています。
つまり何が言いたいかというと、「取られること」だけに意識すれば悲観的になるけれど、一方で「受け取っていること」にも目を向けてみれば、たくさんの恩恵を受けていることがわかる、ということです。
この記事のライターは、サラリーマンが多い庶民もそれなりに恩恵を受けていることを強調しています。
今成功している起業家の自伝を読めば、当初は会社に寝泊まりしていたとか、壮絶に働いていた歴史と積み重ねがあることがわかります。
そうすれば、「金持ちからもっと税金を取れ」という主張が、いかに物事の表面しか見えていない怠惰な人間の発想かがわかるでしょう。
最後には、こういうフレーズで締めくくっています。
金持ちは、それなりに努力してきたというのです。
その通りでしょう。
金持ち叩きの風潮に警鐘をならすこの記事には、共感できる面があります。
とはいえ、そしがや自身は、いろいろ苦労はしたくなかったので、金持ちには決してなれないサラリーマンをやってきて、よかったと思っています。
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