孤独な老後というとあまりいい印象がありません。
家族も友達もおらず、毎日ひとりで過ごす寂しいものといったものでしょう。
いちばん極端なものは、孤独死で、だいぶ時間が経ってから遺体が発見されるという悲惨なものです。
そしがやもそのように考えていましたが、孤独な老後にもメリットがあるという記事を読みました。
しかし、「むしろ孤独な老後のほうが、うまくいく」と主張する人がいます。『孤独こそ最高の老後』の著者・松原惇子さんがその人。松原氏は、1人の老後を応援する団体であるNPO法人「SSSネットーワーク」を運営し、1000人以上の孤独老人を見てきました。さらに松原氏自身も独身で、70歳を超えた今、1人で暮らしています。
松原惇子は、何冊か本を読んだことがあります。
着眼点がユニークなものが多いです。
そんな彼女が一人暮らしのメリットを論じています。
しかし孤独であれば、家族から健診や受診をせっつかれることを避けられます。自分の健康も体も予定も、自分1人で自由に決められるのです。無駄に病院などに行くことによる余計なお金や時間のロスはなくなります。
老後の心配で最大のものは、病気ですが、松原惇子は、一人暮らしで孤独な方が案外病気にかからないというちょっと意外な説を主張しています。
その理由は、健康に関してのいろいろな判断を自分で決められるからというものです。
そして孤独になれば、自分で情報を集めて勉強をするから、自分に合った健診や診察を受けることがいっそうできるようになります。
孤独な方が、自分ひとりで健康に関して勉強できるからとしています。
20年間おひとりさまの団体を運営して感じることですが、1人の人ほど大きな病気にかかっていません。気を張って生きていることで、細胞が頑張ってくれているのか。頼る人がいないので、普段から自己管理を徹底しているからか、理由は定かではありませんが。でも実際に、そうなのです。
ひとりで気を張って生きているからか、大きな病気になったことがないと述べています。
ひとりだと常に健康に留意しなくてはいけないのは、確かです。
そして最期は、割とあっさりと亡くなります。まさに、ピンピンコロリの生き方。これを望む人も多いのではないでしょうか。
元気でいても、最後は、ピンピンコロリ、これはいいですね。
老後にとって、長く患ったり、寝たきりになるのが一番つらいことです。
ただひとり暮らしで孤独な人があっさりと亡くなるのが、家族と同居の人と比べて多いかは、示されていません。
松原自身の個人的な感覚だけのようです。
この記事では、他には、お金や家族について論じていますが、少なくとも健康については、統計的なデータやエビデンスがほしいですね。
そしがや自身も独り身だったらどういう老後になるか考えることがあります。
家族といるときのわずらしさを思うとひとり暮らしにあこがれることもあるので、この記事のようだといいなあ、と思うときはあります。
ですが、この記事は、著者自身の個人的な経験だけなので、ちょっと説得力がないように感じました。
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