『人間失格』というと太宰治の「恥の多い生涯を送ってきました」という有名なフレーズで始まる小説です。
以前、読んだときには、重い小説で、途中から読んでいくのがだんだんつらくなってきたのを思い出します。
主人公の大庭葉蔵は、作者の太宰自身を投影したような設定の人物で、フィクションも入っているのでしょうが、どこまで太宰と重なるのか、を興味を持って読んでいました。
さて、そんな『人間失格』ですが、ユーチューブを視聴していたら、オリエンタルラジオの中田敦彦が3回にわたって、紹介をしていました。
1回目と2回目は、そのストーリーの紹介で、3回目は、『人間失格』の分析です。
これは、中田のYOU TUBE大学の中のものですが、ここでの中田の紹介が見事で一気に見てしまいました。
1回目、2回目で物語の要点を分かりやすくまとめ、過去に読んでいて、すっかり忘れていたストーリーを思い出しました。
正直、小説を読んだ時よりも理解できました。
中田は、頭の中にこの小説の全体像がしっかり入っているようで、途中、休むことなく、説明していきます。
3回目は、何を話すのかと思ったら、日本の歴史を踏まえたうえでこの人間失格を彼なりの解釈をしていきます。
その中でも、経済や科学が問題解決を目指しているのに対して、文学が目指しているのは、問題提起だという説明には、なるほどと納得しました。
芸人の先輩で芥川賞作家で太宰好きの又吉直樹との会話も入れ、この『人間失格』を日本人の宗教観と関連付けているのは、今までにない『人間失格』論なので、かなり新鮮でした。
又吉がこの作品を、聖書と結び付けているのも面白いです。
【文学】太宰治の遺作「人間失格」又吉さんにも相談しました!徹底分析編
こんなレベルの高い講義を無料でユーチューブで視聴できるとは、びっくりです。
いい時代になったものです。
ほかにもいろいろな作品を取り上げているので、さっそく見てみるつもりです。
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