勤めているころ、年収1000万円以上あったら、いいな、といつも思っていました。
1000万円あれば、それなりに豊かで幸せな生活ができそうな気がしたのです。
結局、長い公務員生活では、その金額を超える収入を得ることはできませんでした。
ですが、現実には、1000万円以上の収入があってもそんなに幸せでないのも事実のようです。
こんな記事を読みました。
「年収が1000万円くらいあれば幸せなんだけどな……」という声をよく聞きます。確かに入ってくるお金が多ければ、できることが増えますよね。では、年収1000万円以上になったら、本当に幸せを感じるものなのでしょうか。
この記事では、最初に誰しもが感じている疑問を提起しています。
年収と幸せの関係です。
▼年収1000万円以上
思ったより、ゆとりのある家計運営ができた……26.9%★
思ったような家計運営ができた……23.1%
思ったより、家計運営は苦しかった……11.5%★
意識したことがない……38.5%
これは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」(2018年)の「生活設計策定の有無、家計全体のバランス評価、家計運営の評価」より、年収別に「家計運営の評価」を見てみたものです。
1000万円以上でも「思ったより、家計運営は苦しかった」という割合が11.5%もいます。
ちょっと驚くべき数字ですね。
「家計運営に満足している人」
●年収300万円未満……19.6%
●年収300~500万円未満……32.4%
●年収500~750万円未満……50.9%★
●年収750~1000万円未満……59.1%★
●年収1000万円以上……50.0%
これは、年収ごとの満足度を示したものですが、年収750~1000万円未満の人は、59.1%と高い数値ですが、年収1000万円以上の人(50.0%)と、年収500~750万円未満の人(50.9%)の人とでは、数値がほとんど変わりません。
つまり「家計運営の満足度は、必ずしも年収に比例しない」ということがわかります。
その要因の一つとして、この記事では、「入ってくるお金が増えると、それだけ出費が(いつの間にか)急激に増えてしまいがち」と分析しています。
確かに分かりますね。
収入が増えるとそれにつれて、贅沢をしてしまうというものです。
外食を増やしたりとか、少しの距離でもタクシーに乗ったりとかです。
貯蓄が増えるにつれて、老後の心配度が減っているというデータがあります。年収も気になるかもしれませんが、心の安定には“貯蓄”が大切だとわかるのではないでしょうか。貯蓄があるかどうかで、将来の自分ができることが、大きく変わりますから。
最後には、この記事では、このように貯蓄の大切さを強調しています。
貯蓄が心の安定に寄与するというものです。
「年収が高くなれば、幸せになれそう……」というのは、実は幻想だったとも言えます。
とも言い切っています。
公務員時代、夫婦共稼ぎの同僚は多かったのですが、50歳代になれば、二人合わせて軽く年収1000万円を超えていたはずです。
ですが、必ずしもみなが幸せそうでもなかったことを思い出しますね。
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