橘玲は、好きな作家で出版された本は、だいたい読んでいます。
先日、彼のウェブサイトを覗いていたら、新しい本の紹介の記事が載っていました。
『専業主婦は2億円損をする』あとがき – 橘玲 公式BLOG
専業主婦について書いたものです。
この記事では、新しい本のあとがきが掲載されています。
橘玲は、今までの書き手がタブーとしてきたものや誰も取り上げてきていなかったニッチなものを取り上げている人です。
雑誌等でも主なターゲットということもあって、これまで専業主婦を敵に回すような記事は、ほとんどありませんでした。
橘玲は、今回は、専業主婦という日本では、誰も批判できなかった存在にメスを入れています。
それに謎の多かった橘玲の私生活が少し垣間見ることができます。
1980年代のことですからずいぶんむかしになりましたが、24歳で「でき婚」して長男が生まれました。共働きにならざるを得なかったのはわたしの年収が120万円しかなかったからで、ゼロ歳で公立保育園に入園させると、平日5日のうちわたしが朝の送りを3回、夜の迎えを2回担当にすることになりました。
橘玲のデビュー前の生活が描かれていて、長年の読者としては、うれしいです。
仕事をしながら子育てをする彼の生活ぶりが描かれていて、微笑ましいです。
また、この本のプロローグも同じように掲載されています。こちらも参考になります。
大学を出た女性が60歳まではたらいたとして、平均的な収入の合計は2億1800万円です(男性は2億6600万円)。これは、退職金は勘定に入っていません。
それにもかかわらず、日本でははたらく女性10人のうち、結婚後も仕事をつづけるひとは7人。出産をきっかけに退職するひとが3人もいます。10人のうち6人は専業主婦になって、40年かけて2億円になる「お金持ちチケット」をぽいと捨ててしまうのです。
橘玲は、なぜこんな「お金持ちチケット」をあっさりと女性が捨ててしまうことが損なのかをこの本で説明しています。
保育園等の問題が解決されていない日本社会の中で女性が仕事を続けていくのは、難しいという反論もあるでしょう。
彼は、それを承知の上でこんな風に書いています。
理想の社会などどこにもありません。ここで提案しているのは、世の中がまちがっているということを前提としたうえで、どうすればあなたが幸せになれるか、ということです。
読むのが楽しみな本です。
さっそく図書館に予約しました。
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