先日小説教室に行ってきました。
外部の編集者を招いて、講評を受ける日でした。
今回は、実業之日本社の早期退職に応じて退職して、フリーになった人の講評です。
前半が個別の講評で後半が出版界の全体的な話です。
後半に面白い話があったので、いくつか紹介したいと思います。
ちょっと外部の人間には、予想外の話だったものもありました。
最後に、たまたま来ていた小説教室のOBの話もありました。
1 編集者も営業の仕事をしなくてはならない。
出版不況で編集者は編集の仕事をしているだけではなくなっている。
プローモーションや販売の仕事など、以前は、営業の仕事だったものもしなくてはないらない。
だから本来の編集の仕事をする時間が減っている。
ちょっと意外でした。
編集者が営業の仕事をするというが。
でも、もう一人いた光文社の編集者の話だと、光文社はそういうことがないとのこと。会社によって状況はまだ違うようです。
2 タイトルの変更を営業が言ってくる
これも1の話に関連するものですが、以前は、なかったことですが、売れそうでないタイトルは営業部が変更を要求してくる。
営業の力が強くなっている。
作家へそのことをお願いするのが大変とのこと。
タイトルにまで営業が口を出すというのがびっくりでした。
ですが、これも社によって違うようで、光文社ではないとのことです。
3 書店員の力が強くなっている
本を出す前に書店員にゲラを見せている。
だが書店員の方が厳しい。
面白いか面白くないかだけで判断されてしまう。
出版社の押しの作品でもいい場所に置いてもらえない。
本屋大賞が影響力を持つようになってから、こうなった。
出版前に書店員にゲラを見せるというのは、知らなかったですね。
もっと出版社の力が強いと思っていました。
最後にOBの話がありました。
今回の編集者がデビュー作の担当者ということで来ていたようです。
いろいろな話があったのですが、
「小説教室に入っていたことは、小説家になってからも役立つ」
といっていました。
どういうことかというと、小説教室からは、何人かの小説家がデビューしているので、先輩から仕事を紹介してもらえるメリットが大きいというものです。
自分の知らない出版社の仕事や、週刊誌の連載の仕事を紹介してもらったり、逆にしてあげたりということを言っていました。
小説家の世界も他の世界とそんなに変わらないなあ、とわかりました。
何かこの話を聞いていると人脈は、どの業界でも大事だということを実感しましたね。
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