孤独死が増えているといいます。
そしがやは、配偶者がいるので、そんなことはないと思っていますが、もし独身だったら、その可能性は、あったかもしれません。
年1回の元の職場の集まりでしか会わない同年齢で独身の元同僚がいますが、いつか会えなくなり、孤独死しているのは、と心配しています。
今のところは、そういったことは、起きていませんが。
そんな孤独死の記事を読みました。
壁1枚隔てた隣の部屋で、床をうじがはい回る孤独死が起こったり、緩やかな自殺と呼ばれるセルフネグレクト(自己放任)に陥り、かろうじて命をつないでいる隣人がいたりする。年間孤独死者3万人、孤立状態1000万人、それが私たちの生きている社会の現実だ。
孤立状態1000万というのは、びっくりする数字です。
そしがや自体も妻が亡くなれば、同じ状態になるのは、間違いないでしょう。
6畳ほどのワンルーム。この部屋で亡くなったのは50代後半の山田聡さん(仮名)で、死後1カ月以上が経過していた。発見したのは管理人で死因は衰弱死、もしくは突然死だと上東さんは推測する。
この記事は、特殊清掃業者の上東さんに取材したものです。
上東さんは、現役世代の突然死の事例を紹介してくれました。
玄関には、杖が1本ポツンと掛けられていて、ドアを開けるとユニットバスは、黄色い尿入りのペットボトルで埋め尽くされていた。ツンとした臭いが鼻につく。
空っぽのシャンプーやリンスが放置され、小さなキッチンには電気コンロがあり、冷蔵庫はワンドアタイプで中は空っぽだった。
ベッドはなく、読まれていない新聞で部屋中が埋め尽くされている。36インチのテレビは、段ボールで支えられている。簡易式の洋服掛けには、警備会社の制服や制帽が掛けられていた。仕事は警備員だったらしい。
入り口近くに、体液が広がり、凄まじい異臭を放つ。山田さんは、ゴミに埋もれた形で死を迎えたのは明らかだった。
布団は万年床で、ぺしゃんこになっていたが、なぜか二つ折りで畳まれたまま、何年も使用していないようだった。その理由がわからずにいると、上東さんが教えてくれた。
「彼は、右か、左半身が病気になっていたんだと思うよ。だからゴミに寄りかかりながら寝ていたんだと思う。ほら、入り口に杖があったでしょ」
亡くなった山田さんは、半身を悪くしていたようです。
右足を負傷してから、杖を使うようになりました。
杖なくしては立てなくなり、仕事も辞めて、徐々に家にひきこもるようになっていきました。
トイレに行くのもつらくなり、きっとペットボトルに小便をためて、用を足すようになっていったと上東さんは推測しています。
それが最初に描写されていた、ユニットバスにペットボトルがあった理由のようです。
そんな山田さんの生活を想像するだけでちょっと苦しい気持ちになります。
山田さんの部屋は薄暗く、寒さもこたえたはず。電気代はわずかだったため、暖房もつけずに、毎日をしのいでいた。冬は凍えるような寒さが、じわじわと山田さんの体力を無残にも奪っていく。
そして最期、山田さんは極度に衰弱し、ひっそりとゴミの中で息絶えてしまった。
特殊清掃業者である上東さんは、そんなふうに山田さんの最後を推測しています。
こんな話を聞くと胸が痛みます。
田舎に残された両親もつらいでしょう。
長年現場を取材している立場からすると、高齢者は一律に発見、日数も早いという特徴がある。それに比べて、明らかに現役世代は長期間発見されず、悲惨な状態で見つかるケースが多いのだ。
この記事によると高齢者に比べ現役世代の方が、悲惨なケースが多いようです。
「山田さんのような死を迎える人が少しでも減るような社会を望んでやまない。」と最後にライターは、結論付けていますが、実際には、これからも孤独死は、増えていくんでしょうね。
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