先日、中高年の引きこもりが61万になったという内閣府の調査結果が発表されました(これは、前々回記事にしました)が、個別的には、いろいろな状況があると思います。
最近こんな記事を読みました。
「今はなんとかやっているが、私たち夫婦が倒れたら本人はどう生きていくのか」。都内の70代の父親は、約30年間ひきこもっている40代の長男をそう心配する。
こう述べる父親は、同じく70歳代の妻と長男と暮らしています。
引きこもりとしては、よくあるケースでしょう。
長男は中学3年生の時にいじめがきっかけで不登校になり、夜間高校に入ったもののすぐに通わなくなり、ひきこもりになった。長男は精神的な不安定さから暴れて物に当たり、自宅の壁には穴が開いていた。
こんな状況になったら、両親としては、どうしていいのかわからないのかもしれません。
それにあまり世間に知られたくないことでしょうし。
父親は単身赴任が長く、長男と向き合えないまま過ごしてきた。仕事を引退した10年ほど前から、ひきこもりの子供がいる親らの家族会に参加するようになった。「まずは息子を受け入れよう」と考えるようになり、徐々に会話ができるようになっている。
こういう風になってしまったのは、父親が仕事で忙しく単身赴任が続いたことを理由として挙げています。
今は、仕事を引退し、子供と向き合えるようになり、引き込もりの親たちの家族会に参加するようになって、息子とも話ができるようになりました。
そしがやは、子供がいないので、何とも言えない部分もあるのですが、仕事をしている間になぜ引きこもった息子と向かい合えなかったのでしょうか。
悪い芽は小さい時に摘み取っておけば、ここまで大ごとにならなかったでしょう。
単身赴任の親の子供がみな引きこもりになるわけではないので、このケースは、ほかに理由があるのかもしれません。
ひきこもり当事者や親でつくる「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」の伊藤正俊・共同代表は「家族はなかなか相談できず、勇気を出して相談しても、適切な助言が得られず、途中で支援が絶えてしまうこともある。背景には複雑な問題が絡み合い、一人一人にあった支援が必要だ」と話している。
この記事は、最後には、一人一人にあった支援が必要だと結論付けていますが、やはり子供が若いころにしっかりと向き合っていれば、もっと早く決着していたような気がします。
またこういった記事には、引きこもりを解決したケースを取り上げて、解決のヒントを提案できるといいと思いました。
実際は、子供が引きこもったことがあっても、片付いて、今は普通に生活しているケースの方が多いと考えるからです。
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