退職金というとサラリーマンにとっては、一生に一度の、結構大きな一時金です。
ですから、もらうと気が大きくなってしまって、一気に使い切ってしまいがちです。
こんな記事を読みました。
「もらった退職金を65歳になる前に使い果たした人をテレビで見た時に、この夫婦ってバカじゃないのと思ってたんです。でも、まさか我が家が同じだったなんてね。もう、恥ずかしいやら、情けないやら。退職金がこんなに減っちゃっているのに、なんで今まで気が付かなかったんだろうと、そればっかり。悔やんでも悔やみきれません。そんなに使ったつもりはなかったんですよ」
と語るのは、ご相談に来た60歳のA子さんです。
A子さんの夫は現在64歳です。
4年前に支給された夫の退職金は2200万円でしたが、現在の貯蓄残高は、900万円です。
この4年間で貯蓄していた500万円と退職金のうち1300万円の計1800万円を使ったことになります。
この記事のタイトルの「2200万円を4年で使い果たす」は、ちょっと大げさですが、それにしてもかなりの金額を4年間で使ってしまったことは、間違いありません。
こういうことって、よく聞く話です。
その原因を見てみると、
まず、退職金が支給されたときに、住宅ローンの残債600万円を一括で返済。さらに教育ローンの残金の返済に100万円。家の水回りのリフォームに200万円。と、当初から使う予定とのことですが、ここまでで計900万円を1年もたたないうちに使いました。
内容を読んでいくとそんなに悪くありません。
住宅ローンや教育ローンの返済は、早めにしたほうがいいのは、確かでしょう。
問題は、退職後の生活スタイルが、現役時代と同じだったことにあるとこの記事は、分析しています。
A子さんのように長年「ボーナスで月々の赤字を補てんする」人は、毎月の赤字を貯蓄やボーナスで取り崩すことに抵抗感がない傾向にあります。A子さんも月収が激減していることは承知していましたので、それなりに支出を減らして対応してきたようですが、
「こんな生活はまずいなとは思っていたんですけれども、退職金があると思うと、不足分の取り崩しにあまり抵抗はなかったです」。さらに、「引き出したときに、残高を見ることもしませんでした」といいます。
A子さんは、夫が現役時代の給与の不足額をボーナスで補填するという生活スタイルに慣れていました。
それを退職後に再雇用になった夫の給与が減ったにも関わらず、続けたということが問題だったようです。
この記事では、そういった家庭の共通点を4つ挙げています。
■50代のお給料が良かったときの生活を何となく続けている
■日頃から「予算を立てて、それを守る」というやりくりの習慣がない
■家計簿をつけてはいるが集計していない、貯蓄残高を定期的にチェックする習慣を持たない
■住宅ローンを退職金で一括返済してしまう
4番目の住宅ローンについては、そしがやは、この記事に同意出来ませんが、他の3点は、そのとおりだと思います。
そしがや自身も上記の3点には、気をつけて生活しています。
とは言え、毎月、少しずつ貯金が確実に減っていくことは、確かですが。
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