ある年齢を過ぎて、貯金が少ないとこれからの老後がどうなるか、心配になるものです。
特に女性で独身の場合だとなおさらでしょう。
こんな記事を読みました。
老人介護施設で介護補助員として働く女性のSさん(65)は夫と15年ほど前に離婚して以降、一人暮らしです。35歳の息子はすでに結婚して家庭を持ち、別々に暮らしています。Sさんが今の職場で働けるのは70歳までで残り5年ですが、貯蓄は420万円しかありません。「このままでは老後破綻する。投資で老後資金を増やしたい」と相談に来ました。
Sさんは、離婚していますが、介護の仕事をしていて、毎月の収入は手取りが約16万円、年金が9万8000円、息子からの仕送りが2万円と合計で約28万円あります。
この金額だけ見ると、自宅でローンがないので、余裕があるように思えますが、介護の収入がなくなれば、今の蓄えを取り崩していく生活になります。
貯蓄が420万円しかないので、すぐになくなってしまうことは、Sさんも自覚しています。
FPに相談に来たのは、投資をしてもいいかという内容のものでした。
投資は、今まで未経験で金融機関から勧められたハイリターンをものの購入を検討しているようです。
こういう内容を読むと金融機関のカモにされている感じますが、本人は、気づかないようです。
投資をするのは、この年令で余裕資金がない中では、かなり無謀な行為です。
Sさんは、FPのアドバイスで、毎月の旅行費用を減らすことにしました。
全く行かないわけではありませんが、頻度を減らし、飛行機や新幹線などで遠方に出かけるのではなくバスで行けるところを選ぶなど、節約を心がけました。
また交際費は友人との外食がほとんどを占めていましたが、おのおのが料理を持ち寄るホームパーティー形式に変えました。
そうすることでSさんも料理を楽しめるようになり、外食の頻度が大幅に減りました。
その結果、月に8万4千円を減らすことができました。
5年後の70歳の時点では、貯蓄が920万円になる見通しになりました。
やはり、FPが勧めているように投資ではなく、節約による家計の見直しで着実に老後の資金を貯めていくことが、平凡ですが、老後に不安を少なくするための王道ですね。
老後に関係したFPへの相談のケースをいろいろ読んでいますが、結局は、そこに尽きるように感じました。
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