学生時代は、海外で仕事をする職業になりたいと考えたこともありました。
海外で仕事をすることに憧れていたのかもしれません。
ですが、結局は、公務員になったので、海外で仕事をすることはありませんでした。
昔は、海外でする仕事というと商社マンなどのイメージがあり、恵まれた職業と思われていました。
ですが、実際は、そうでもない仕事もあるようです。
こんな記事を読みました。
日本から飛行機で約7時間。東南アジア主力都市の一つ、タイの首都バンコクでは、現地にあるコールセンターで多くの日本人が働いている。といってもコールセンターは東京に本社を置く日本企業のそれで、働いている日本人は日本語で電話に応対し、業務内容も日本のコールセンターと変わらない。
そこには日本社会のメインストリームから外れた、もう若くはない大人たちが集まっている。非正規労働者、借金苦、風俗にハマる女、LGBTの男女――。生きづらい日本を離れ、行き着いた先にあるのは何か。
この記事では、現地採用の日本企業のコールセンターで働いている日本人が紹介されています。
バンコックでコールセンターに勤めながら、クラブでDJをしている34歳の男性です。
コールセンターでは、日本円にして10万3千円の給料をもらい、プロのDJを目指すため1日500円で暮らしているというものです。
タイは、日本に比べると物価が安いとはいえ、なかなか生活は大変です。
ですが、彼は、タイでの生活に満足しているようです。
とは言え、タイの他の日本人からの視線は、ちょっと冷ややかなようです。
その理由としては、バンコクにある大手人材紹介会社の担当者は、コールセンターについてこう説明しています。
「言い方がよくないかもしれませんが、タイの日系企業からするとコールセンターで働く人は、“コールセンターでしか働けなかった”っていう印象があります。日本で正社員を経験した人が少なく、ビジネスマナーがなっていないといいますか……。軽い気持ちでタイに来た方が多いのではないでしょうか」
その理由としては、担当者は、こうも述べています。
バンコクのオペレーターたちが蔑まれる一つの理由として、海外就職に対するかつての華々しいイメージが関係しているようだ。
つまり、「海外で働く人たちは英語が堪能で、能力の高い選ばれた人たち」という先入観である。
これって、そしがやが学生時代にイメージしていた海外勤務のイメージです。
この記事によると収入でも企業の駐在員は、年収1000万円前後で住居費や車、運転手付きが大半で、福利厚生面は手厚くなっています。
現地採用は、駐在員の給与の5分の1~2分の1程度とかなりの差があります。
やはりこう見てくるとなぜ彼らが、こんな条件の悪いコールセンターに勤めているのか不思議に思えてきます。
ですが、最初に紹介された男性だけでなく、他の人もこんな生活に満足しているようです。
この記事のライターはこうも書いています。
実際、彼らと接していても特別な悲愴感を感じるどころか、むしろ、日々の業務や残業、接待に追われる駐在員より、自由で気ままな海外生活を送っているようにすら見えるのである。
例としては、駐在員社会の狭さを述べています。
上司から誘われたら、飲み会やカラオケも断れないとかです。
日本の会社という村社会がそのまま持ち込まれたようです。
それに希望する国にはまず行けないので、住環境の非常に悪い国に行かなければならない例も取り上げられています。
こんなことを考えると、気楽に仕事のできる、タイのコールセンター勤めもそんなに悪くないと思えてきますね。
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