3月まで通っていた大学には、いろいろな学生がいました。
その中には、会社勤めをしていたころと同じような時間に家を出て、同じような時間に帰りたいので、リタイア後に大学に行っているという男性がいました。
よく話を聞くと、奥さんがその男性が家にいるのを嫌がるので、大学へ行くようにしているとのことでした。
その話を聞いて、そしがやもそういう傾向があるなあ、と思いました。
やはり昼間、家にいると妻の機嫌が悪いのです。
ですから朝から大学へ行って、夕方帰ってくるとお互いにとって、精神衛生上いいのです。
多分、そういう家庭は、他にもあるのではないかと考えていました。
こんな記事を読みました。
〈午前中になるべく予定を入れて、“妻が起きる前に出かけよう”と考えている〉〈妻から“もうすぐ帰る”という連絡があると、ついため息が出る〉──そんな人は、すでに「帰宅恐怖症」かもしれない。そう警鐘を鳴らすのは6月に出版された話題書『帰宅恐怖症』(文春新書)の著者で、夫婦問題カウンセラーの小林美智子氏だ。
この記事によると定年によって、家にいることが増えた男性にとって、帰宅することは、恐怖だというものです。
理由もわからず、妻に怒られて、帰宅するのが怖くなるようです。
そういった男性にとっての逃げ場は、図書館だとこの記事は、述べています。
確かに公共の図書館に行くと、そういった男性が多いです。
ですが、逃げてばかりだと解決にはなりません。
この記事では、働くことを解決策として提案しています。
「帰宅が怖くなるのは、“定年後は家にいるべき”という固定観念も一因。アルバイトを始めるなど、社会と接点を持って居場所を探すと、夫婦関係も改善することが多い。実は夫が家にいることが、妻のストレスである側面もあるのです」
妻と会う時間を削るために仕事を探す──寂しい対症療法に思えるが、前出・土屋氏も同意する。
仕事が嫌でリタイアしたものにとっては、辛い解決策ですが、多くの人にとっては、有効なのかもしれません。
ですが、そしがやにとっては、この仕事をするという選択肢だけは取りたくないですね。
この記事は、こんなことも推奨しています。
定年後の夫婦円満の秘訣はなるべく接触しないこと。私は家でテレビを見る時も、ヘッドホンをつけて妻の邪魔にならないようにしています。尊敬できる相手でも、ずっと一緒にいると粗が目に付いてくるものです」
ちょっと寂しい解決策ですが、これがお互いにとっては、これがいいのかもしれないです。
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