いつも見ているテレビ番組にNHKの「ファミリーヒストリー」があります。
有名人の意外な先祖の話を追っていくというものです。
昨夜は、北野武でした。
彼の両親や祖母の話がメインでした。
北野武は、自分でも自伝的な小説を書いていて、ドラマ化もされているので、ある程度は知っていたつもりでした。
ですが、いろいろと知らないエピソードが出てきて面白かったです。
そんな中、一番興味を持ったのは、彼の父の菊次郎のことでした。
初めてメディアに登場する彼の姉の言葉が印象的でした。
姉によれば、父の菊次郎は、あまりにも、いい人過ぎたというのです。
居酒屋で酔って、する必要のない約束をしてしまって、後で困ったとか、人に母の経営する洋品店の帽子を勝手にあげたりとか、いくつかのエピソードが語られます。
そのために一家は、洋品店を手放し、困窮して、夜逃げ同然に足立区へ引っ越したということです。
こんな番組を見ると、人がいいのも問題だと感じました。
人は、誰しも他の人から良く思われたいものです。
ですが、生きていくためには、まず自分を大事にしなくてはいけません。
人にいい顔をすると結局は自分が辛い思いをするものです。
できないことは、できない、嫌なものは、嫌とはっきりというべき時もあります。
そしがやもノーと言えない人間でした。
ノーと言えず、気安く話を受けて、あとで自己嫌悪になり、苦しんだ時があります。
勤めている頃は、いろいろなしがらみで言えなかったのです。
友達を失うことが怖かったのかもしれません。
ですが、今はリタイアしていろいろなしがらみからは解放されました。
以前よりは、ノーということができるようになりました。
やっと、ただのいい人をやめることができるようになった訳です。
やはり人間関係というのは、イエスもノーも両方とも言えてこそ、いい関係になれます。
リタイア後の精神衛生上もこのことが大事です。
これがリタイア生活には、特に必要なことだと感じています。
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