最近、女子の貧困が話題になっていますが、それらを明らかにした本です。
今までは、貧困女子というとシングルマザーなどが多かったようですが、この本で紹介されている貧困女子は、学歴もあるまだ30代と若い女性たちです。
筆者の取材したエピソードがみな面白いです。
かつて言われた貧困と比べると本当に貧困と呼べるのか、疑問に思える事例もありますが、現代の貧困の現状を描いています。
11の事例が紹介されていますが、一番興味を持ったのは、美人だった故に貧困に陥ってしまった事例がいくつかあったことです。
今までの考え方だと美人だと経済的に豊かな男性と結婚できるチャンスも多く、貧困とは無関係な世界に生きていると思っていたので、意外でした。
それに男女関係なく、容姿がすぐれているほど年収が高いという記事を読んだせいもあります。
一つの事例を紹介してみましょう。
新潟県出身の34歳の女性のケースです。
田舎では町一番の美人だったそうです。
ですが、東京の大学へ進学のために出てくると周りはみな可愛くて、かえってコンプレックスを持ったようです。
大学を卒業して、会社員になりますが、25歳の時にスカウトされて、雑誌の読者モデルになったのが、今までの価値観を変えます。
セレブな男性と付き合い始めて、金銭観も変化します。
ぜいたくに慣れてきます。
そのうち、副業として読者モデルをしていることが、会社の同僚女子社員に知られ、バッシングを受け、退職に追い込まれます。
しばらくは、男性の援助で生活しますが、年齢も30歳近くなり、男性とも別れ、経済的に困窮してきたと言います。
しかし、一度覚えたぜいたくを忘れられず、借金を重ねたようです。
再就職には失敗して、今はコンビニで働いているそうです。
最初に勤めた会社にまだいれば、こんなことにはならなかったと後悔しているとのことです。
これだけ読むとこの女性自身にも甘えがあったと感じてしまいます。
なぜ、途中で気が付かなったのでしょうか。
それにこれが本当に貧困かなって、思ってしまいます。
この程度の生活をしている人なら、いくらでもいるでしょう。
ですが、この女性はまだ34歳です。やり直しがきく年齢ですので、これからは、堅実に生きて行ってほしいです。
美人の事例は、他にもあって、美人のゆえに、親や周りに甘やかされて、ぜいたくに慣れ、借金を重ねている女性やそこそこ美人なのに美容のために多額の借金をしている女性があります。
こんなエピソードを読むと美人も大変だと思ってしまいます。
それにしてもほとんどの事例は、誰か彼女たちにアドバイスする人間がいなかったのか、と感じます。
いつまでも若くないから、今のうちに堅実に生きることを教える家族、友人はいなかったのでしょうか。
とは言え、30歳も半ばを超え、いろいろ失敗はあったもののその失敗を教訓にこれからの人生をたくましく生きて行ってほしいですね。
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