そしがやのリタイア日記

リタイアした公務員の日々の生活を書いていきます。学生生活、投資、などなどです。

「昔はよかった」病

よく「昔はよかった」という人がいます。

年長者に多いような気がします。

こんな風です。

「昔はよかったね」―日本人はそう言って今を嘆き、過去を懐かしむばかりだ。昔は安全だったのに、子どもは元気だったのに、地域の絆があったのに、みな勤勉だったのに…。

これは、最近読んだ「昔はよかった」病 (新潮新書)という本の紹介の一部です。「BOOK」データベースより借用しました。

著者は、パオロ・マッツァリーノという謎の外国人です。

かなり前にベストセラーになった「日本人とユダヤ人」の著者のイザヤ・ベンダサンを思い出させます。

結局、イザヤ・ベンダサンは、山本七平だということがわかったのですが。

この著者もあとで誰だかわかるのでしょうか。

 

さて、この本は、そんな日本人の過去礼賛を、具体的な資料で否定する本です。

痛快なものです。

一つ一つ納得するもので興味深く読みました。

それは、そしがや自身もずっと感じていたことです。

 

それでこの本に書いてあることではなくて、自分自身が経験した過去と現在とを書いてみたいと思います。
ただ、そしがやの場合は、人生60年の経験しかありませんので、その範囲内でのものになります。

それ以前のことはわかりません。

 

1 街が清潔になった
 東京に来たのは、約40年前です。

学校に入るために来たのですが、当時は道路はタバコの吸殻だらけでした。

タバコを吸って歩く人が多く、吸い終わったあとは、道路にみな捨てていました。

駅のホームで待っている人も線路に捨てていました。

当時はそれが普通だと思っていましたが、ここ10年くらいでそういう人はまず見かけなくなりました。

タバコの吸殻だけでなく、普通のゴミも道路にはあまり落ちていないですね。
確実にマナーは、よくなったと思います。

 

2 勤勉になった
 日本人は、むかしの方が勤勉だったというのもよく聞く話です。

ですが、これも違う印象を持っています。

学校を卒業して就職して、公務員になりましたが、勤めたころは、今から思うと、結構びっくりすることがありました。
隣の席のベテランの女性職員は、よく私用電話をしていました。

田舎に電話をかけ、家族と話しているのです。

おかしいと思っていましたが、先輩なので、何もいえなかったです。

上司がいないときにしているのですが、他の同僚職員も何も言わなかったですね。
あと仕事がないときに仕事に関係ない本を読んでいる職員もいました。小説でしょうか。
今年の3月に公務員をリタイアしましたが、そんな職員は、ここ20年くらいは、いなくなりました。
民間企業のことは分かりませんが、強い公務員批判があったせいかもしれません。

 

3 人々がルールを守るようになった
 約40年前に東京に来てびっくりしたことは、人々がよく行列を作るということでした。

電車でもバスでも待っているときには、きれいに行列を作って待っています。

そしがやが18歳までいた田舎ではそういうことはありませんでした。

バスが来ると周りで待っていた人は、我先にとバスの入り口に殺到するという風でした。
ですが、先日田舎に帰って、バスを待っていたら、結構並んでいましたね。

田舎も東京のようになったのだとびっくりしましたね。


そしがやの限られた経験の中でのエピソードです。

ですから、人によっては、違う印象を持つ人がいるかもしれません。

ですが、自分が体験したこと以外でも犯罪件数とかは、統計上ははっきりと減っています。

ただ、事件が少なくなった反面、報道されるようになったので、犯罪が多くなったようなイメージがあるのではないかと思います。

今の方が絶対安全だと感じています。
昔がよかったとは絶対思いません。